【日本ハム】高木豊氏 ノーノー5度全てパ相手なのは打者は思い切りがいい反面、弱点を攻められるともろい

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2022.8.28(日) 05:45

捕手の古川裕と抱き合う大ノーヒットノーランを達成したポンセ(カメラ・今成 良輔)

◆パ・リーグ 日本ハム2―0ソフトバンク(27日・札幌ドーム)

 日本ハムのコディ・ポンセ投手(28)がソフトバンク戦で史上87人目(通算98度目)、球団の助っ人では初のノーヒットノーランを達成した。完全試合を含めシーズン5人の達成は1940年以来、82年ぶりの史上最多タイ。メジャーでわずか1勝の助っ人右腕が、四球と死球を1つずつ与えただけで首位のホークス打線を牛耳り、チームの連敗も8で止めた。偉業が多発する背景を、スポーツ報知評論家の高木豊氏が分析した。

 シーズン5度目のノーヒットノーランは82年ぶりということだが、もちろん要因は一つではないし、明確な答えを探すことは難しい。ただ、近年の傾向やスタイルの変化を見ていくと、説明できる部分もある。

 まずは野球のスタイルの変化だ。昔は絶対に初球には手を出さないような指示もあったが、今は球種が増え、球速が上がり、特殊球もある。追い込まれると難しくなるから、早めに勝負にいくことが必要だ。そのため、球数を投げさせて弱らせるような戦術はあまりない。これが結果的に、はまったら投げ切られることにつながっている。

 もう一つはパ・リーグの特徴だ。やられたのはいずれもパの球団。パは似たタイプの打者が多く、思い切りがいい反面、弱点を攻められるともろい。逆にセ・リーグはいろんなタイプの打者がいるし、しつこいバッターが多い。セからノーヒットノーランというのは、今でも難しいだろう。

 今回のソフトバンクはコロナの影響もあり、明らかに若い打者が多かった。今永にノーヒッターを許し、佐々木朗、椋木にもやられかけた日本ハム打線が特にそうだが、各球団新旧交代の時期にきて若い打者が多い。勢いはあっても、対応力がもうひと息という打者が見受けられることも、要因の一つではないだろうか。(スポーツ報知評論家・高木豊)

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