◆パ・リーグ　楽天５―２ロッテ（２０日・楽天生命パーク）

　楽天は中盤に打線がつながり、逆転勝ちした。先発の田中将大投手が７回６安打２失点（自責０）の粘投。７勝目をマークした右腕はお立ち台で「とってもうれしいです」と笑顔。「先制されて非常に自分の中でも『やってしまった』というのがあって、その裏に島内がタイムリーではなく、ホームランで点差を広げてくれてすごく救われた気持ちになりました」と決勝２ランの島内に感謝の言葉をかけた。

　５回までは両軍無得点。きっ抗した展開で試合が動いたのは６回だった。田中将が山口に中前打を許すと、続く佐藤都に送りバントを処理すると二塁に送球。これがセーフ（犠打野選）となり、無死一、二塁となった。続く岡が試みたバントに対して一塁手の鈴木大がチャージをかけて処理すると、三塁への悪送球で失点を許した。さらに安田の左犠飛で２点目を失った。

　反撃に出たい楽天はその裏に打線が爆発した。５回まで無安打に抑えられていたロメロに対して、小深田がチーム初安打となる右前打で出塁。すかさず二盗を決めてチャンスをつくると、鈴木大が汚名返上の右前打で１点を返した。

　さらに浅村に左翼への二塁打と相手失策が絡んで同点とすると、島内が右翼席に１２号２ランを放ち、勝ち越しに成功。２死からオコエが今季初安打となる左前打で出塁し、暴投で二塁に進み、渡辺佳の中前打で一気に生還。貴重な５点目を奪った。

　投手陣は田中将の後を西口、松井裕が無失点で抑えた。

　石井一久監督は「島内はいつも通りに働きをしてくれた」と目を細めた。

　首位西武とは２差に迫った。残り試合は３５。逆転Ｖへ、一丸となって突き進む。

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