【楽天】前半戦総括&大混戦パを制すには、1、2番固定&若手先発陣の台頭・・・青山浩二の「一投両談」
スポーツ報知
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2022.7.29(金) 11:21
楽天は44勝42敗2分けの3位で前半戦を終えた。首位ソフトバンクから5位オリックスまで2・5差の大混戦の中で、29日の日本ハム戦(楽天生命)からは後半戦が開幕する。青山浩二アカデミーコーチ(38)が「一投両談」でここまでの戦いぶりを解説。また残り55試合を戦う上で1、2番の固定化と、藤平尚真投手(23)ら若手先発陣の台頭を求めた。
前半戦は4月末から5月初旬にかけて11連勝もあり、貯金は最大18まで増えました。現在は2つまで減りましたが、序盤は新加入の西川の活躍でうまくスタートが切れました。1番・西川、2番・小深田が機能して浅村、島内、マルモレホスの中軸でかえすパターンが確立できていた。先発陣も頑張っていたので、貯金がつくれました。
11連勝後は他球団の投手も何とか1、2番を封じないといけないと対策してきたなかで、見事に封じられてしまった。得点圏に走者を進められなくて、得点も1、2点とかロースコアの試合が続いて落としてしまう印象がありました。完封負けが14度ありましたが、新外国人のギッテンスが故障で早期離脱。マルモレホスも、なかなか日本の投手に対応できなかった。2人抜きで打線を組まないといけないなかでの試合が多かった。開幕して好調な時は1、2番を固定できたけど、不調になってからは固定できなかった。そこが負けにつながった大きな要因だったかなと思います。
先発陣は田中将が日米通じて自己ワーストタイの6連敗。2か月勝てない期間があったことで、本人もフラストレーションがたまっていたはずですが、16日のオリックス戦(楽天生命)で勝ちがつきました。6連敗中の3つめくらいから本人も「勝つことが一番の薬」という話をしていました。なかなか投打のバランスが合わなかったけど、あの試合はうまくいきました。球界で一番いい山本投手に投げ勝ったのでホッとしたのと、うれしさと二重の喜びだったのではないでしょうか。
投手陣は右足甲の骨折でブセニッツが離脱した穴が埋まり切らなかった。1人セットアッパーが減ると、他の救援陣も肩をつくる回数も増える。試合数を見ても、安楽、西口が年間60試合くらいのペースで投げているなかで、踏ん張っている方だと思います。安楽と宋は一度ファームに行きましたが、体とフォームと向き合える時間をもらえたのは温情かなと思います。その後、2人は優先的に1軍に上げてもらったので、そこをどう感じるかでしょう。小峯も支配下になりましたし、新人の西垣も起用したり、中継ぎの起用はバリエーションも増えてきたと感じます。
先発陣の現状は、早川がコンディション不良、右手中指を骨折してリハビリ中の涌井のことを考えると、先発は手薄です。ドラフト5位の松井友が先発したり、今は藤平が先発の機会を与えてもらっています。若手にとってはここがチャンス。後半戦で勝てばすごく印象に残る。ここからローテに定着すれば最大で10回くらい先発で投げるチャンスがある。そのうち5勝もできれば来年につながるはずです。実績のある投手陣に食い込んでくるような投手が出てこないといけないので、若手の台頭を望みます。
球宴休みを挟んで8月は6連戦が続きます。この時期を乗り切るにあたり、投手と野手の入れ替えがカギとなるでしょう。捕手を1人削って2人制を敷いて、代打を入れてみるのもいいかもしれませんし、疲労が重なる中継ぎを1人増やすか、石井監督の判断に注目したいです。今は浅村が絶好調。59打点でトップに躍り出ました。状態がすごく上がっているだけに1、2番の固定化が必要でしょう。混戦のパ・リーグ。何とか食らいついてほしいです。
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