【球宴】清宮幸太郎初出場でサヨナラMVP弾「めちゃめちゃホームランを狙ってました」

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2022.7.27(水) 05:05

試合後、笑みを浮かべ記念撮影を行う(左から)伊藤大海、清宮幸太郎とファイターズガール(カメラ・石田 順平)

◆マイナビオールスターゲーム2022 全パ3x―2全セ(26日・福岡ペイペイドーム)

 プラスワン投票で初出場となった全パの日本ハム・清宮幸太郎内野手(23)が、同点の9回2死からサヨナラ弾を放ち、MVPを獲得した。

 なかなか輝けなかったスター候補生が、初めての夢舞台でまばゆいほどの光を放った。引き分け寸前の9回2死。「めちゃめちゃホームランを狙ってました」という清宮が、広島・森下の154キロを振り抜くと、低い軌道の打球は左中間テラス席に飛び込んだ。3万5534人が集まった3年ぶりの有観客球宴で、1986年第3戦の巨人・吉村以来、36年ぶり7本目のサヨナラ本塁打。文句なしのMVPだ。ピコピコハンマーを手にした西武・山川や、試合前のホームランダービーで打撃投手としてコンビを組んだソフトバンク・柳田ら先輩スターたちの手荒い祝福に「自分が一番ビックリしてます」と笑った。

 有言実行の一発だ。前半戦ラストだった24日のロッテ戦(札幌D)。勝ち越しの内野安打という渋い仕事ながらお立ち台に呼ばれた。球宴への決意を聞かれると、かつてオールスター男と呼ばれたビッグボスから命じられた通り「ホームラン打ってMVP取ります」と宣言していた。

 とはいえ、プラスワン投票で滑り込んだ立場。試合前は打撃投手、4回終了時のパフォーマンスタイムでは、パ6球団のチアリーダーと一緒に、かわいいきつね耳のカチューシャをつけて話題の「きつねダンス」を踊るなど、あくまで“脇役”。出番も当然スタメンではなく7回から。本職ではない左翼の守備に就いていた。

 それでも最後に見せ場が巡ってくるのがスターの宿命。これも宣言通りの「なまら(北海道の方言で『すごい』の意味)フルスイング」でビッグマウスを現実にした。「首を振ってまで直球を投げ続けてくださった森下さんに感謝」と2学年上の右腕に頭を下げると、ビッグボスには親指と小指を立てたおなじみのポーズで「やったぜ!」と報告メッセージを送った。

 出場辞退者が続出するなど、球界でもコロナ禍が再び急拡大する中で、ファンにでっかい夢を与えた。史上最多の高校通算111発、ドラフトでは7球団が競合した。だが、プロの壁にぶつかり「清宮世代」はいつの間にか「村上世代」に。はるか先を進むライバルに一歩近づく劇的アーチ。もう未完の大器とは呼ばせない。(星野 和明)

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