ロッテ、下位から上位への繋がり 4得点以上挙げた試合は現在19連勝中!

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2022.7.21(木) 09:50

ロッテナイン (C) Kyodo News

○ ロッテ 8 - 4 西武 ●
<15回戦・ZOZOマリン>

 ロッテは3度の送りバントの機会を全て初球で送り得点に繋げ、初回と3回は相手の守備のミスをきっちりと得点に繋げ、6-4の7回には山口航輝の豪快の一発を放ち、10安打8得点を奪い8-4で勝利。貯金を7月12日以来「1」とし、首位とのゲーム差も開幕直後の3月29日以来となる2.5まで縮めた。

 1番・荻野貴司、2番・髙部瑛斗がマリーンズ打線に勢いを与えた。初回の攻撃は先頭の荻野がエラーで出塁し、髙部の打席中に荻野二塁盗塁を決めると、髙部が左中間を破る二塁打で先制。3回も先頭の荻野がレフト前に安打を放つと、続く髙部が三塁へ送りバント。一塁走者の荻野は西武守備陣が三塁のベースカバーに誰も入っていないのを見て三塁を狙う。慌てて西武の一塁手・山川穂高が三塁へ送球するもこれが悪送球となり、荻野は同点のホームを踏んだ。

 荻野、髙部の1、2番の働きも素晴らしかったが、下位打線から上位打線の繋がりも見逃せない。逆転した5回、追加点を挙げた6回はいずれも下位打線がチャンスメイクしている。5回は先頭の9番・松川虎生がエンスの初球をレフト前に安打を放つと、1番・荻野も初球を左安で一、二塁。髙部がきっちりと初球で送って二、三塁とし、3番・中村奨吾も初球を左中間に破る2点適時二塁打で逆転。この回松川から中村まで全て初球攻撃、わずか4球で逆転に成功した。さらに4番・井上晴哉も1ボールから2球目のストレートをセンター前に弾き返す適時打で、この回3点を挙げた。

 5-3の6回はこの回先頭の7番・茶谷健太が粘りに粘って8球目のストレートを見逃し四球を選ぶと、8番・藤岡裕大が初球キャッチャー前に転がし、茶谷を二塁に進める。ここで前の打席レフト前に安打を放っている松川が、この打席も左安でチャンスを広げ、一、三塁とすると荻野のセンターへのフライで三塁走者の茶谷が生還した。

 1番・荻野、2番・髙部、3番・中村の上位打線の状態が上がってきているなかで、下位打線からチャンスを作ることができれば、得点の可能性もグッと高まる。先週まではチャンスを作りながらあと1本が出ないという展開が多かったなかで、理想的な得点の取り方だった。

 ロッテは開幕から先発投手陣が安定し、リリーフ陣も開幕直後こそ不安定だったが、ここへ来て勝ちパターンを複数作れるくらい充実してきた。今季1試合に4得点以上奪った試合は30勝4敗で、5月15日のオリックス戦で5-8で敗れたのを最後に4点以上奪った試合は19連勝中だ。あとは打線がどれだけ得点を挙げ、ここ最近登板数が増えてきているリリーフ陣を休ませることができるか。コンスタントに4点以上取れる打線になれば、さらに白星は伸びていくはずだ。

▼ 5月17日以降1試合4得点以上奪った試合
5月17日vs楽天(○6-3)
5月20日vsソフトバンク(○8-1)
5月21日vsソフトバンク(○4-2)
5月24日vs広島(○7-0)
5月26日vs広島(○6-3)
6月1日vsヤクルト(○4-3)
6月5日vs巨人(○10-4)
6月7日vs中日(○6-2)
6月8日vs中日(○9-6)
6月12日vsDeNA(○5-4)
6月17日vs日本ハム(○7-4)
6月19日vs日本ハム(○4-2)
6月27日vsソフトバンク(○8-1)
7月1日vs楽天(○6-4)
7月6日vs日本ハム(○5-4)
7月8日vsオリックス(○6-1)
7月12日vs西武(○4-2)
7月19日vs西武(○5-3)
7月20日vs西武(○8-4)

文=岩下雄太

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