【オリックス】ドラ1・椋木蓮 あと1球でノーヒットノーラン逃す「三振を取ろうという欲が出て」

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2022.7.21(木) 06:00

9回2死、代打・佐藤龍世に中前安打を打たれ、ノーヒットノーランを逃した椋木蓮(カメラ・岩崎 龍一)

◆パ・リーグ オリックス2―0日本ハム(20日・京セラドーム大阪)

 ドラフト1位右腕は唇をかみ、目を潤ませた。オリックスの椋木蓮投手(22)=東北福祉大=が、あと一球でノーヒット・ノーランを逃した。9回2死まで無安打無失点も、代打・佐藤に2―2から中前打を許して降板。「8回ぐらいから1球ずつ、(ファンの)皆さんが拍手をしてくれたので、応えたい一心で。三振を取ろうという欲が出て…ダメでした」と悔やんだが、5者連続を含む11奪三振の快投で8回2/3を1安打無失点。勝利の瞬間はベンチから笑顔で拍手を送った。

 プロ初先発初勝利した7日の西武戦(京セラD)から中12日。初回から飛ばした。テンポ良くアウトを重ね、得点圏に走者を置いたのは3回のみ。三塁も踏ませなかった。初先発から2戦2勝。新人が初登板から2試合連続先発で勝利したのは球団史上初の快挙だ。

 山口出身。同県からドラフト1位は、広島で活躍した炎のストッパー・津田恒実さん以来40年ぶりだった。好投した7月20日は津田氏の命日。「山口県と言えば椋木と、名前が出るような人に」と夢を語っていた20歳が、わずか2戦目で全国に名をとどろかせた。

 「今日は白星が付いたら良いなっていう風にピッチングをしていた」。新人でノーヒットノーランを達成していれば87年の中日・近藤真一以来2人目だったが、この夜も十分な結果だった。

 チームは2連勝で借金1。5位だが、首位とのゲーム差は3・5に迫った。前半戦残り4試合。「この調子で自分自身の連勝を伸ばして、少しでもチームに貢献できるように頑張っていきたい」。新星右腕はまだまだ輝く。(玉寄 穂波)

 ◆椋木 蓮(むくのき・れん)2000年1月22日、山口県生まれ。22歳。高川学園高では甲子園出場なし。東北福祉大では1年春からベンチ入りし、3年秋に仙台六大学リーグMVP。21年ドラフト1位でオリックス入団。変化球はカーブ、スライダー、フォーク、カットボール、ツーシーム。179センチ、83キロ。右投右打。推定年俸1600万円。背番号「15」。

150キロ以上投げる投手になるとは

■恩師に聞く

 ▼高川学園高(山口)時代の藤村竜二元監督(52)

 ―あと1球で無安打無得点を逃しました。

 「残念で仕方ない。甘くないですね。でも、ドキドキ、ワクワクさせてもらいました」

 ―最近、連絡は。

 「前回の登板は京セラドームでプロ初勝利を見させてもらいました。今回の登板が決まってから『次も勝ちます!』とLINEが来ました。『勢いを大事に、準備を大事にしろよ!』と返信しました」

 ―高校時代の印象は。

 「150キロ以上を投げる投手になるとは考えられなかった。どこのポジションで試合に出そうかというレベル。走るのは遅いし、体も細かった」

 ―投手に転向させたのは?

 「1年の冬から。打撃投手をさせたら制球が良かったので、サイドスローで投げさせました。最初は球速110キロ台ぐらい。でも、1年ごとに5キロずつ上がり、腕の位置も少しずつ上がっていきました。最後は142キロぐらい。向上心を持ちながらやっていました。自分が優れているとは、今でも思っていないはずです」

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