
突然だった。胴上げが始まった。南郷の春空に舞ったのは侍ジャパン日本代表の西武・源田壮亮内野手(32)だ。サブグラウンドでの特守を終えると、外崎修汰内野手(33)らに促され、背中を押し上げられた。居合わせたカメラマンも準備できず、全員が撮り逃したほどだった。
「なんか最後、『じゃあゲン頑張ってこいよ~』みたいな流れから、気付いたら宙を舞っていました」
一足お先に南郷キャンプを打ち上げた。14日からは侍ジャパンの宮崎合宿に合流する。レオの仲間たちからの壮行胴上げに、表情を崩した。
秋からウェートトレを採り入れる中、スイングスピード増につながるなど、確かな手応えを感じた12日間だった。「ずっと続けてきたことも継続してできて、しっかりいい取り組みができたなとは思っています。より活気も生まれましたし、練習の雰囲気も良くなった。良かったなと思います」と総括した。
一流は一流を知る。現役時代、名手として知られた井端監督率いるトップチームに選ばれたことには、「井端監督がショートの出身の方なので、ショートで選んでいただくというのはすごく光栄です。その反面、求めているプレーのレベルも高いと思うので、しっかり応えられるようなプレーをできればなと思います」と素直な喜びを口にした。
2023年の前回大会は正遊撃手として選出され、右手小指を骨折しながら優勝に貢献。“侍魂の体現者”は、日本球界屈指の守備力を武器に、再びJAPANのユニホームを着る。
「すごく難しい戦いというか、1試合1試合すごく大事だと思う。先を見ずに一戦一戦しっかり戦っていければ、いいんじゃないかなと思います」
決意を新たに、汗がしみ込んだ南郷スタジアムを後にした。世界一へ、いざ勝負だ。(加藤 弘士)