
◆パ・リーグ 西武3―2ソフトバンク(14日・ベルーナドーム)
熱くなりそうな場面で頭の中は冷静だった。1点を追う6回2死二塁。4番のネビンが申告敬遠で一塁へ歩く姿を、西武・村田怜音内野手は静かに見守った。「あっ、またいつも通りのパターンだなと。深く考えずに狙い球だけちゃんと絞って打席に入りました」。カウント1―0から大津が投じた133キロの低めスライダーを中前へ弾き返した。「逆方向へイメージしていたので、なんとかセンターに飛びました」と顔中に玉のような汗を浮かべながらうれしそうに同点打を振り返った。
8月に入ってからは5番に座ることが多く、11試合で8打点。今後もこの日のようにネビンを避けて、村田と勝負してくる場面が増えることも考えられる。「ああいう場面が多いと思うので、そこで1本打てるように」と誓った。西口監督は「ここから攻めが厳しくなってくると思うので、その辺を対処していけるようになれば、もう一皮めくれるのでは」と期待をかける。15日からは5・5ゲーム差で追いかける3位オリックスと敵地で3連戦。もその差を少しでも縮めるためにも、村田の力は欠かせない。
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