
◆パ・リーグ 西武3x―2オリックス(27日・ベルーナドーム)
糸を引くようなライナーが左中間を抜けていった。同点の9回2死一、二塁。西武・西口監督がコールしたとっておきの代打・中村剛が鮮やかなサヨナラ二塁打。大歓声と後輩たちのウォーターシャワーにも、百戦錬磨の大ベテランははしゃいだりしない。「あぁ勝ったな」と、静かに目を細めて勝利の喜びを味わった。
23年7月15日の日本ハム戦(ベルーナD)以来、通算9本目のサヨナラ安打は、清原和博の11本に次ぐ球団史上2位。41歳8か月は自身の球団最年長記録を更新した。ただ、代打でのサヨナラ打は24年目で初めて。「代打は難しい。あまり(気持ちが)入り込みすぎるとよくない。スタメンと同じくらいがいい」と、肩の力を抜いて臨んだ1打席勝負。「一番速い球に合わせた」という初球にスライダーを空振りも、ボール2つを挟んだ4球目に同じスライダーをきれいに捉えた。
話題のトルピード(魚雷)バットを早速試すなどまだまだ探究心も旺盛。この日、球団生え抜きでは自身に次ぎ2人目の通算3000塁打をマークした同期生の栗山とともに、これからも若き獅子たちを先導していく。
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