新主将・ソトが追い求める“キャプテン像”とは。「言葉よりも行動が多くを語る」

パ・リーグ インサイト 後藤万結子

千葉ロッテマリーンズ・ソト選手 ©PLM
千葉ロッテマリーンズ・ソト選手 ©PLM

 今季、千葉ロッテマリーンズの新キャプテンにネフタリ・ソト選手が就任した。2017年、入団テストを経て横浜DeNAに入団すると、2年連続本塁打王を獲得。2024年からは千葉ロッテに移籍し、昨季は不調に苦しみながらも、8年連続2桁本塁打を達成。今季、NPB9年目のシーズンを迎える。今回は、そんなソト選手に、自身が考える“理想のキャプテン像”や、日本でプレーすることを決めたきっかけなどについて聞いた。

◇ ◇ ◇

ーーまず、来日前のお話をうかがいたいと思います。野球を始めたきっかけは?

父が野球をやっていたので、自然と私も野球が好きになりました。3歳の時にはもう野球を始めていましたね。幼少期、ロベルト・アロマーや、殿堂入りしたカルロス・ベルトラン、ヤディアー・モリーナなど、プエルトリコ出身の選手たちは常に憧れの存在でした。子どもの頃から高校を卒業するまで、ずっと同じチームで、同じ仲間たちとプレーしていたので、彼らとは今でも連絡を取り合う仲です。


ーープエルトリコ野球の魅力を教えてください。

プエルトリコは、小さい頃からみんな野球が大好きなんです。野球は、私たちプエルトリコ人の「血」として流れているようなもので、伝統であり、情熱そのものです。非常に強いハートを持っているので、情熱あふれるプレーが一番の魅力だと思いますね。


ーー2013年にメジャーデビューし、2017年に来日されましたが、日本だけでなく、さまざまな国でプレーする選択肢があったのではないでしょうか?

ワシントン・ナショナルズでプレーしていた時に、日本に行くチャンスが私にめぐってきたのですが、ちょうど「日本でプレーしてみたい」と考えていた時期だったので、決断にはあまり悩みませんでしたね。


ーー横浜DeNAには、入団テストを経て加入しましたね。日本で生活に慣れるまで、苦労しましたか?

入団テストなんて久しぶりでしたよ(笑)。日本人選手たちと一緒に練習し、テストを受けたことは新鮮でしたが、楽しみながら良いアピールができたと思いますし、良い経験でしたね。プエルトリコからアメリカへの適応を経験していたので、日本に来る際も同じような適応プロセスだと捉えていました。最初は言葉の面で少し苦労しましたが、慣れてしまえば、野球はどの国に行っても同じですから。


ーー横浜DeNA時代は、同じ中南米出身で、日本での経験が豊富なアレックス・ラミレス氏が監督でしたが、彼の影響は大きかったですか?

もちろんです。そして、当時のチームには、ベネズエラ出身のホセ・ロペスもいました。彼らは日本で長くプレーしていたので、私の“センパイ”のような存在でした。日本の野球を理解するサポートをしてくれましたし、助けられましたね。

ロペスとは、休みの日も含めてほぼ毎日一緒に過ごしていましたし、いつも自分の経験を惜しみなく私に話してくれました。そして、ラミちゃん(ラミレス氏の愛称)も、私の打撃の調子が上がらない時は練習に付き合ってくれて、気持ちを前向きにしてくれました。2人には、本当に感謝してもしきれません。

NPB9年目のシーズン。キャプテン就任の打診を受けた時の心境は?

ーー今年から千葉ロッテのキャプテンに就任されました。これまでのキャリアでキャプテンの経験はありますか?

今回が初めてです。これまで「キャプテンのような役割を」と言われることはありましたし、若い選手をサポートすることが好きなので、周りからはキャプテンのように見られていたのかもしれませんが、正式に肩書きを持つのは初めてですね。


ーーサブロー監督から打診があった時の率直な気持ちは?

電話で「キャプテンをやってほしい」と言われた瞬間は、その責任の重さに少し驚きましたが、それと同時にワクワクしました。キャプテンになれるのは光栄なことですし、何よりサブローさんが私を信頼して、このようなチャンスをくれました。今は、マリーンズの名を高め、良い仕事をしなければならないという強い責任感を感じています。


ーー千葉ロッテで外国人選手がキャプテンを務めるのは、ドミニカ出身のフリオ・フランコ選手以来、28年ぶりです。

言葉では言い表せない気持ちです。フリオ・フランコが築いたキャリアや現役年数の長さは、本当に驚異的です。そんな彼の後を継ぐ外国人キャプテンになれることは、私の誇りであり、ユニフォームにキャプテンマークを付けるのは非常に名誉なことだと感じています。


ーー「理想のキャプテン像」はありますか?

まずは、“常に選手たちのために”という気持ちを持ち続けることですね。そして、チームメイトがアドバイスや助けを必要としている時に寄り添い、信頼される存在であること。良いことも悪いことも起こるグラウンド内ではもちろん、グラウンド外でもキャプテンとして、みんながリラックスできる環境をつくることが大切だと思います。

言葉よりも行動の方が多くを語ると思っているので、キャプテンとして、まずは行動で示す責任があります。例えば、早く球場に来ること、ハードに練習すること。若手が多いこのチームで、ベテランがどのように準備しているかを行動で見せることは、彼らのキャリアにとっても非常に重要なことだと思っています。


ーープエルトリコの国旗をモチーフにしたキャプテンマークは、ソト選手がデザインの監修をされたそうですね。

はい。ルーツであるプエルトリコの文化を象徴するものになっているので、とても気に入っています。はじめにデザイン案を見せてもらった時、キャプテンの「C」の中にプエルトリコの国旗が入っているところが、特に気に入りました。自分自身がプエルトリコ出身であること、そしてここでキャプテンを務める機会を得たこと、その両方を定義してくれる素敵なデザインです。

千葉ロッテマリーンズ・ソト選手 ©PLM
千葉ロッテマリーンズ・ソト選手 ©PLM

ーー近年、パ・リーグに中南米出身選手が増えてきました。2024年からパ・リーグの試合が中南米地域でも放送されるようになったので、中南米でもソト選手の活躍を観ることができますね。

スペイン語を話す仲間がいるのはとても心強いですね。日本でプレーすることは大きなチャンスなので、他の選手も日本でその経験を共有できているのは素晴らしいことです。もともと知っている選手もいれば、日本に来るまで知らなかった選手もいますが、新しい出会いがあるのは良いことですし、嬉しいです。

中南米の知人から、「どうやったら試合を見られるの?」とよく聞かれていたので、テレビで観られるようになったことは最高です。日本野球の面白さを、中南米の野球ファンにも楽しんでもらいたいですね。


ーーあらためて、今シーズンの目標を教えてください。

とにかく勝つこと。そして、チームが最後まで勝ち進み、優勝することです。オーナー、スタッフ、そしてファンの皆さんはそれにふさわしい応援をしてくれているので、選手として、そしてキャプテンとして、リーグ優勝を果たし、頂点に立つことが私の目標です。


ーー最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

いつも変わらぬ、熱い応援をありがとうございます。今シーズン、最高のプレーを皆さんにお見せできるよう全力を尽くし、皆さんに楽しんでもらえるようなシーズンにします!


インタビュー・竹林慎太朗
文・後藤万結子

記事提供:パ・リーグ インサイト

パ・リーグ.com ニュース

新主将・ソトが追い求める“キャプテン像”とは。「言葉よりも行動が多くを語る」