先発からクローザーへの配置転換は過去にも少なからず存在
オリックスのブランドン・ディクソン投手は、プロとしてのキャリアの大半を先発投手として過ごしてきた存在だった。米マイナーでは174試合中141試合が先発登板で、日本でも昨年までの139試合中リリーフ登板は1度だけという数字が、その裏付けとなっている。
しかし、今季に入ってからそのキャリアは新境地を迎えることになる。開幕からケガで出遅れると、チーム事情もあって6月にリリーフとして一軍に合流。すると、同時期にクローザーの増井浩俊投手が深刻な不振に陥って二軍での再調整に向かったことを受けて、ほどなくして経験豊富な助っ人右腕が新守護神の大役を任されることになった。
昨年までは打たせて取る投球を持ち味とし、球界屈指のグラウンドボールピッチャーとして知られていたディクソン投手。しかし、今季はここまで26イニングで32奪三振と投球回を上回る数の三振を奪っており、投球内容にも少なからず変化が見られる。成績も27試合で14セーブ、防御率2.42と安定しており、チームの窮地を救う活躍を...