「守備職人」からの脱却。埼玉西武・永江恭平の新たな戦いが始まる

2017.12.16(土) 00:00 パ・リーグ インサイト

 今季、「源田たまらん」のフレーズでお馴染みの源田壮亮選手が、埼玉西武の正遊撃手の座に就いた。パ・リーグファンであるならば、そのルーキーらしからぬ華麗な遊撃守備を何度も目撃しただろう。だが、巧みな守備を魅せる埼玉西武の遊撃手と聞いて、「6」以外の背中を思い浮かべる人も少なくはないはずだ。今季6年目のシーズンを終えた24歳、永江恭平内野手もまた、埼玉西武が誇る「職人」の1人である。
 長崎県の海星高校から、2011年にドラフト4位で埼玉西武に入団した永江選手。高校時代は遊撃手と投手を務め、打っては通算27本塁打を放ち、投げては最速149キロを計測している。プロ1年目の2012年からファームで82試合に出場して打率.258、10盗塁と結果を残すと、高卒ルーキーながら一軍の試合出場、プロ初安打も経験した。
 翌年、不動の正遊撃手だった中島宏之選手(現・オリックス)が退団したことで「ポスト中島」争いが勃発。19歳の永江選手は熾烈な競争を勝ち抜き、見事「9番・遊撃」で開幕スタメンに名を連ねる。10代の選手が遊撃手として開幕戦に先発出場するのは、1954年の豊田泰光氏以来の快挙だった。しかし堅実な守備で一定の評価を得る一方、99試合に出場して打率1割台に終わる。打撃面で明確な課題を残し、レギュラー定着とはな...

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