【MLB】大谷翔平、2年後の二刀流成功の鍵は? エンゼルスOB長谷川滋利氏が語る課題

Full-Count 橋本健吾

2018.12.12(水) 11:48

エンゼルス・大谷翔平※写真提供:Full-Count(写真:Getty Images)
エンゼルス・大谷翔平※写真提供:Full-Count(写真:Getty Images)

今季10試合に登板し4勝2敗&防御率3.31の大谷に「少しばかりの運も左右」

 投打の二刀流で全米を沸かせ、ア・リーグ新人王に輝いたエンゼルスの大谷翔平投手。オリックス、マリナーズ、エンゼルスで日米通算102勝をマークした長谷川滋利氏は、二刀流ルーキーがメジャー1年目で活躍できた理由を語った。第1回は「投手・大谷」の凄さと、今後の可能性について。

 シーズン後に靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けるなど、右肘のケガもあり投手としては10試合登板で4勝2敗、防御率3.31の成績を残した大谷。開幕前のオープン戦では防御率27.00と結果を残せなかったが、シーズンが始まれば見違えるような投球を見せた。

「これはシーズン全体の投球にも言えることですが、ピッチングを見ればまだまだ完成された投手ではないという感じを受けました。もちろん身長の高さからくる角度、100マイル(約161キロ)前後のスピードという素材的な要素でみれば素晴らしいものがあります。だから完成されてきたらMLBを代表するような投手になる要素を持っているので楽しみです。その彼が、今シーズンをうまくスタートできたのは、少しばかりの運も左右しました」

 長谷川氏がターニングポイントとして挙げたのは、メジャー初登板となった4月1日(日本時間2日)のアスレチックス戦。打線の状態がいまいち上がらないアスレチックス打線に、試行錯誤の大谷は上手くマッチした。一発を浴びながらも6回3失点で初登板初勝利を手にしたことが今後に生きたという。

「周りも『大谷は大丈夫なの?』と懐疑的な見方をしていた中でまずまずの内容でも勝てた。オープン戦のようにメッタ打ちを食らって、その後も微妙な結果だったら少し起用法も変わってくる。僕自身はメジャーでの初登板はいきなりインディアンス(1997年にワールドシリーズ進出)だった。マニー・ラミレス、ゲーリー・シェフィールドらの凄い打線。そこで打たれて中継ぎをやることになりましたから。もちろん大谷投手と私の実力差はありますが、正直、運には恵まれなかった」

エンゼルスOBの長谷川滋利氏※写真提供:Full-Count(写真:本人提供)
エンゼルスOBの長谷川滋利氏※写真提供:Full-Count(写真:本人提供)

トミー・ジョン手術は2回が限度「3回目となると復活できる可能性はかなり減ります」

 残念だったのは右肘のケガ。6月には右肘の内側側副靱帯損傷で故障者リスト(DL)入り。さらにシーズン終盤には右肘に新たな損傷が見つかり結果的にトミー・ジョン手術を受けることになった。即、手術を受けずに打者としてシーズン最後まで出場している。

「これは本人が球団と話し合って決めた決断ですし、色々な可能性を探った中で手術ですから。ですが、僕自身は手術しない選択肢もあったのでは?と感じるところもあります。負担の掛かり方は違いますが実際、手術が決まっても打者として最後まで試合に出ることはできた。やはりメスを入れるのはリスクもある。過去の例をみてもトミー・ジョン手術ができるのは2回まで。3回目となると復活できる可能性はかなり減ります。肘に負担がかからない投げ方、球数を含め、どうしたら2回目を防ぐことができるかを今後は考える必要があります」

 投手としての復帰は2020年以降になる見通し。現在はリハビリを行い、打者として来シーズンの復帰を目指している。「投手・大谷」は再びメジャーの舞台で活躍することはできるのだろうか?

「アメリカのリハビリ過程は非常に優れています。手術翌日から動かしますから。あとは大谷本人が禁止されている動きをどれだけ我慢できるか。投手は投げられるか気になるものですから。彼ならその部分は問題ないとは思いますが。あとは、スタイルをどれだけ変えられるか。一つ、気になったのは『スピードにこだわりたい』と話していたこと。160キロが出て、スピードはもう十分だと思います。それよりはいかに球数を少なくするか。どうやったら1球で仕留められるか、完投はないですが1試合70球程度で終える。シーズンを通して二刀流をやるなら負担を少なくしていくことですね」

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

記事提供:Full-Count

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