昨日、2位・埼玉西武との最後の直接対決に敗れたことで、「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」の本拠地開催に向けていよいよ後がなくなった楽天。引き分けすら許されない一戦を託されたのは、今季加入し楽天の先発陣を支えた岸投手だ。8月以降は勝ち星に恵まれず、自身7連敗中と苦しむ右腕だが、2位浮上へ向けて望みをつなぐ投球を見せたいところ。
対する千葉ロッテは、二木投手が先発マウンドに上がる。連敗を4で止め、現在は連勝中と、シーズン終盤に来て調子を上げている二木投手。今日の試合でキャリアハイとなる8勝目を獲得できるか。
千葉ロッテ・二木投手が初回に迎えた2死1,3塁のピンチを無失点で切り抜けると、その後はお互いに2塁を踏ませない見事な投球を披露。序盤3イニングスは両チームともに得点を奪えず、試合は緊迫した投手戦の様相を呈する。
中盤3イニングスも両チームとも先制できずに迎えた7回表。二木投手は1死から6番・聖澤選手、7番・内田選手に対して、ともに外角低めの直球で見逃し三振を奪う圧巻の投球を見せる。すると、二木投手の投球に応えるように千葉ロッテ打線が奮起する。1死から6番・中村選手が右前に安打を運ぶと、続く7番・高濱選手が右翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、中村選手が生還。待望の先制点を奪い、千葉ロッテがついにスコアボードに「1」の数字を刻む。
8回も続投した二木投手は、代打・枡田選手から始まった楽天の攻撃を3者凡退に打ち取り、千葉ロッテが1点のリードを保ったまま、試合はいよいよ9回に突入する。
9回表のマウンドには、千葉ロッテの守護神・内投手が上がる。しかし、1死から3番・島内選手、4番・ウィーラー選手に連打を許し、得点圏に走者を背負う。銀次選手は打ち取るが、6番・聖澤選手が追い込まれながらも中前にはじき返す適時打。2位浮上へ崖っぷちに立たされている楽天が、土壇場で試合を振り出しに戻した。
9回裏を楽天の3番手・高梨投手が無失点に抑えて、試合は延長戦に突入。10回の表裏を千葉ロッテ・松永投手、楽天・青山投手がそれぞれ危なげなく抑え、迎えた11回表。楽天は千葉ロッテの4番手・大谷投手に対し、1死から3番・田中選手、4番・ウィーラー選手が連打で出塁し、1死1,3塁と好機を演出する。しかし、5番・銀次選手が三振に倒れ、9回に同点打を放った聖澤選手も一ゴロに打ち取られ、勝ち越しとはならず。
11回裏の1死満塁のピンチを、5番手の釜田投手が無失点で凌いで迎えた12回表。2死から9番・足立選手が左前に安打を運んで、勝ち越しの走者を置くも、続く岡島選手が打ち取られて勝ち越し点を奪えず。すると12回裏、8番・田村選手、9番・井上選手が連打で出塁し、続く加藤選手が犠打を決め、2番・荻野貴選手が敬遠で1死満塁に。サヨナラ勝利への機運が高まったが、代打・吉田選手は三振。続くペーニャ選手は、右方向へ痛烈な打球を放ったものの、一塁手・枡田選手が好捕し試合終了。4時間半を超える熱戦は、両チーム譲らず、1対1の引き分けに終わった。
岸投手が7回1失点と好投したものの、味方打線が千葉ロッテ・二木投手の前に得点を奪えず。9回に土壇場で追い付き望みをつないだものの、引き分けに終わり、これで楽天の3位が確定。惜しくも「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」の本拠地開催を逃す悔しい結果となった。しかし、9回の粘りなど確かな力を示した楽天。敵地での戦いに向け、残り5試合となったレギュラーシーズンを戦い抜いていきたい。
記事提供: