FA行使手続き期間は5日から14日まで、15日に交渉解禁
福岡ソフトバンクの2年連続日本一で幕を下ろした“平成最後”のプロ野球。セ・リーグを3連覇した広島と、パ・リーグ2位からクライマックスシリーズを勝ち上がった福岡ソフトバンクが戦った日本シリーズは第3戦から福岡ソフトバンクが怒涛の4連勝を飾り、4勝1敗1分けで2年連続9度目の日本一となった。
この日本シリーズ第6戦で、2018年のNPB全日程が終了。プロ野球界はここから2019年シーズンに向けた戦力編成のためのオフシーズンへと突入していく。5日にはFA権有資格者が権利を行使するための手続き期間がスタート。早速、埼玉西武の浅村栄斗内野手が国内FA権の行使を表明したと球団が発表した。
FA規約には「FAの資格を取得した選手は、日本シリーズが終了した日の翌日から土、日、祭日を除く7日間以内に、FAの権利を行使するかどうかを表明する」と定められている。2018年は土曜日の3日に日本シリーズが終了。翌日が日曜だったため、5日からの手続き期間がスタートした。
FA権を行使する選手は5日から土日祝日を除く7日間以内、つまり13日までに権利行使の意志を所属球団に伝え、14日にはコミッショナーがFA宣言選手を公示。翌15日には、全球団との交渉が解禁となる。
ここで、FA権有資格者を12球団別におさらいしてみよう。2018年度のFA権有資格者は国内25人、海外66人で計91人となっている。(◯は今季新規取得、◎は故障者特例措置による今季取得、●は反復取得、現役を引退した選手、また所属チームを戦力外、自由契約などで退団となった選手は除いた)
浅村は5日に行使を表明、西も行使が確実
パ・リーグ
【埼玉西武】
・国内:浅村栄斗◯、秋山翔吾
・海外:中村剛也、炭谷銀仁朗
【福岡ソフトバンク】
・国内:柳田悠岐
・海外:高谷裕亮、長谷川勇也、内川聖一、川島慶三◯、明石健志◯、中田賢一●
【北海道日本ハム】
・海外:実松一成、宮西尚生、中田翔◯、田中賢介●
【オリックス】
・国内:西勇輝◯
・海外:岸田護、T-岡田◯、山崎勝己●、金子千尋◎
【千葉ロッテ】
・国内:角中勝也◯、清田育宏◯、大谷智久◯
・海外:福浦和也、唐川侑己◯
【東北楽天】
・海外:藤田一也、嶋基宏、青山浩二、渡辺直人、久保裕也◯
パ・リーグでは特に埼玉西武の浅村、オリックスの西の動向に注目が集まっている。浅村は5日に権利行使を表明。福岡ソフトバンクや東北楽天、オリックスなどが関心を示しており、争奪戦が予想される。西も権利を行使する見通し。阪神や福岡ソフトバンク、中日などの関心が伝えられている。
福岡ソフトバンクは、柳田が国内FA権を持つものの、来季は3年契約の2年目で行使の可能性はない。一方で、浅村、西に関心を示しているとされ、5年ぶりにFA補強に乗り出す可能性は高い。北海道日本ハムは、チームの核である宮西、中田には権利行使の可能性。ただ、宮西は5日に左肘の手術を受けて全治3、4か月と発表されており、残留となる可能性が高いか。
セ・リーグ
【広島】
・国内:丸佳浩◯、松山竜平◯
・海外:石原慶幸、永川勝浩、小窪哲也、赤松真人
【東京ヤクルト】
・国内:青木宣親◯、三輪正義◯
・海外:石川雅規、坂口智隆、畠山和洋、雄平、館山昌平、川端慎吾◯
【巨人】
・国内:澤村拓一◯、吉川光夫◯
・海外:阿部慎之助、内海哲也、亀井義行、坂本勇人、長野久義◯
【横浜DeNA】
・海外:石川雄洋
【中日】
国内:堂上直倫◯、吉見一起◯、松坂大輔、谷元圭介
海外:藤井淳志、山井大介、平田良介、大島洋平◯
【阪神】
国内:ランディ・メッセンジャー◯、俊介、上本博紀◎
海外:福留孝介、鳥谷敬●
セ・リーグで最注目は広島の丸だ。セ・リーグ3連覇を果たした広島の主砲で、今季はキャリアハイの39本塁打を放った。残留を要請している広島は宣言残留も認める方針で、権利を行使し、広島を含めて各球団と交渉することになるか。丸には千葉ロッテや巨人の関心が伝えられてる。また、阪神の上本や中日の吉見にも権利行使の可能性が出ている。
昨季は、平野佳寿がダイヤモンドバックスへ移籍し、牧田和久投手もパドレスへ。涌井秀章投手は海外FA権を行使したが、千葉ロッテに残留した。また、増井浩俊投手が北海道日本ハムからオリックス、鶴岡慎也捕手が福岡ソフトバンクから北海道日本ハム、大野奨太捕手が北海道日本ハムから中日、大和内野手が阪神から横浜DeNA、野上亮磨投手が埼玉西武から巨人へと、それぞれFA権を行使して移籍した。果たして今季は何人の選手がFA権を行使し、マーケットを賑わすことになるだろうか。
(Full-Count編集部)
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