「超短期決戦」のポイントは? 「パーソル CS パ」開幕前日に両チーム監督と選手会長が語る

パ・リーグ インサイト

2018.10.12(金) 19:00

福岡ソフトバンクホークス・柳田悠岐選手、工藤公康監督、北海道日本ハムファイターズ・栗山英樹監督、中島卓也選手(C)PLM
福岡ソフトバンクホークス・柳田悠岐選手、工藤公康監督、北海道日本ハムファイターズ・栗山英樹監督、中島卓也選手(C)PLM

10月12日、福岡・ヤフオクドームで「2018 パーソル クライマックスシリーズ パ」共同記者会見が行われた。「パーソル CS パ」は、2018年度パシフィック・リーグオフィシャルスポンサーのパーソルホールディングス株式会社が冠スポンサーとなって開催される。

「パーソル CS パ」ファーストステージを戦うのは、今季のシーズン2位の福岡ソフトバンクと、同3位の北海道日本ハム。両軍は13日から、福岡ソフトバンクの本拠地・ヤフオクドームで日本シリーズ出場の望みを懸けて短期決戦に臨む。両チームがクライマックスシリーズ(プレーオフ)導入以降、ファーストステージで対決するのは初。リーグ覇者・埼玉西武への挑戦権を得るのはどちらか。

会見には、パーソルホールディングス株式会社取締役副社長 COO の高橋広敏氏、福岡ソフトバンクの工藤監督、選手会長の柳田選手、北海道日本ハムの栗山監督、選手会長の中島卓選手が出席した。

(高橋氏)今年、いろいろな方のご支援をいただきまして、パ・リーグさんのスポンサーということで、1年間リーグ戦を応援させていただきました。今回のクライマックスシリーズも、そのご縁の中で引き続きスポンサーをさせていただきます。1年間通じまして、監督の皆様、選手の皆様に、素晴らしい試合やプレーを見せていただきました。クライマックスシリーズは短期決戦ではありますけど、パーソルグループはスポンサーとして微力ながらご支援させていただく中で、野球界並びにファンの皆様と一緒にシリーズを盛り上げていけたらなと思っております。

監督・選手が質疑応答

-「パーソル CS パ」ファーストステージに向けた意気込みは?

(工藤監督)シーズンが終わり、選手にはしっかり準備するように伝えています。選手の心も体も、明日からのクライマックスシリーズに向けて準備ができていると思います。

我々はホークスの野球を信じて、自分を信じて、絶対に勝つんだという強い思いを持って、このクライマックスシリーズを戦っていきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。

(柳田選手)しっかり準備はしたので、あとは野球の神様に祈ります。

(栗山監督)いよいよクライマックスシリーズが始まります。我々からすれば上位のチームに挑むわけですから、全員で一丸となってぶつかっていきたいと思います。

そして、ここ数年日本で大きな災害が起きていて、台風とか地震とか…選手たちも一緒に被災しながら、いろいろなことを感じていることと思います。

野球の中で我々が示さなければいけない姿があるということを思って、精一杯頑張ってきますので、応援よろしくお願いします。

(中島卓選手)3位なのでプレッシャーはない分、全力でぶつかっていきたいなと思います。

もう一度札幌ドームで試合ができるように、まず明日からのファーストステージはチーム一丸となって、戦っていきたいなと思います。

-「パーソル CS パ」に臨むチームの状態、手ごたえは?

(工藤監督)シーズンが終わったときよりも選手の状態は上がっていると思いますし、選手1人ひとりが「絶対に勝つんだ」と強い思いを持って練習してくれたので、自信を持って明日に臨みたいなと思います。

(栗山監督)幸い昨日まで試合があったので、シーズンそのままに臨めるということを生かしながら、しっかりと戦いたいと思います。

-今季の対戦成績はほぼ互角(福岡ソフトバンク12勝、北海道日本ハム13勝)。対戦していて、相手チームの印象は

(工藤監督)日本ハムさんは足で得点を取ったり、長打を打ったりと、隙のない野球をされているという印象があります。そこをどう攻略していくかが僕らの課題だと思います。ここまで練習もしてきましたので、何とか(攻撃を)防いで、勝てるように頑張っていきたいと思います。

(柳田選手)足を使った攻撃的な野球だと思いますし、上位のバッターが怖いなという印象があります。(第1戦、予告先発の)上沢投手は全然打ててないので、嫌なイメージがあります。

(栗山監督)最後はやられっぱなしでシーズンが終わっているわけですし、まったく隙のない、どこに弱点があるんだろうというようなバランスのいいチームであることは間違いない。シーズン当初はけが人が多くて大変だったと思いますが、チームがそういう状況でも(対戦成績はほぼ互角だった)と、我々はそれを受け止めて、できるかぎりのことを考えて、できるかぎりのことをやらないと何も起こらないと思う。

(中島卓選手)投手陣が本当にそろっていて、(シーズンでは)終盤なかなか打てず、打線の援護がなく負けてしまった試合が多かったので。特に上沢が投げている試合では援護点が取れなかったので、まず明日、勝ちたいなと思います。

-超短期決戦を制するポイントは

(工藤監督)初戦を取ったチームが有利というのは変わらないので、そこをどうやって取るかというのは当然大事なんですけど、3試合あるということをしっかり考えた上での戦略・作戦というのを考えなきゃいけないと思っています。

超短期決戦はひとつ勢いに乗せてしまうと、なかなか止めることが難しい。明日明後日どうやって取っていくのかということはミーティングを重ねてきてますし、選手たちも十分準備はできていると私は捉えています。

(柳田選手)先手必勝だと思います。

(栗山監督)どういうスタートを切れるかということは本当に大事だと思いますけど、超短期決戦で勝ち切れる何か要因があるなら、教えてほしいくらい。

ひとつだけやんなきゃいけないなと思っているのは、何かのきっかけで大きく流れが変わる可能性がある。どういう展開になろうと、最後負けが決まるまでは全員が「勝つんだ」という思いの足し算だけはしっかり曲げないように。

(中島卓選手)流れが変わりやすく、その流れをいかに相手にやらないかだと思うので、1球1球に集中していくことが大事だと思います。

-チームの強みを生かすためにどういう試合展開に持ち込みたい

(工藤監督)先発が最初のひと回りを抑えられるかどうか、先取点をどうやって取っていくかが大事。投手交代、選手交代に今まで以上に神経を使って思い切って大胆に攻めていく。

(栗山監督)バランスのいいホークスに対して勝ち切れる可能性を考えるのであれば、一般論ですけど、少数点差に抑えて、どっちに転んでもおかしくない展開になった方がありがたいんですけど、そんなにうまくはいかないと思うので。選手たちには、どういう展開になっても諦めるなと伝えている。先発に我慢してもらうのが大きなカギになりそうな気がしています。

-初戦の先発投手(福岡ソフトバンク・ミランダ投手と北海道日本ハム・上沢投手)に託した思い

(工藤監督)安定感。彼自身の持ち球、相手の特徴を考えたときに、一番いいピッチングをしてくれて、高い確率でチームを勝利に導いてくれるのではないかと思って選びました。

(栗山監督)ここで上沢の名前が出るくらいなので、自然な形の中で…。今年いろんなことがあった中で頑張ってくれましたし、信頼して、感謝しているので選びました。

-明日からの戦いに向けた決意

(工藤監督)我々の最終目的は日本一なので。そこに向けた大きな山を越えられるように、選手と心をひとつに、チームをひとつに。絶対に勝つんだという気持ちで負けないように。

この超短期決戦を乗り越えていきたいと思う。選手を信じて明日からは起用していきたいと思っています。

(柳田選手)チーム一丸となって、ファンの方に喜んでもらえるような良いプレー、良いゲームをたくさんしたいなと思います。

(栗山監督)全力を尽くして勝ちに行くだけ。野球ってこんなにすごいんだ、こんなに面白いんだというところを見せられるように。

そういうところを示す責任がチームにはある。その責任を果たせるようにしっかり頑張ってきます。

(中島卓選手)最後の最後まで諦めずに戦って、このファーストステージを確実に取って、メットライフドームに行きたいと思います。

記事提供:

パ・リーグ インサイト

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE