混とんとしてきた。パ・リーグ3位の埼玉西武が16日、メットライフドームで2位の楽天に快勝し、ゲーム差を3.5に縮めた。4連勝の埼玉西武は、楽天相手にも5連勝。好調の打線が火を噴いた。
小刻みな加点で、じわじわと楽天を苦しめた。2回裏2死1,3塁、永江選手の一ゴロの間に先制すると、4回裏2死1,2塁、またも永江選手が右中間に2点適時二塁打。さらに2死1,3塁で源田選手にも適時打が飛び出し4点差とした。そして5回裏2死、森選手が右中間にソロ。左ひじの骨折から、15日に初めて一軍に上がってきた男が、2試合目で今季1号を放ってみせた。先発の岡本投手は6回無失点ときっちり仕事を果たして6勝目。投打がかみ合っての勝利だった。
8月4日まで破竹の13連勝で貯金を積み上げ、連勝が止まってからも崩れることなく楽天の背中を追いかけてきた。お立ち台に上がった永江選手がチームの雰囲気について「試合中も試合前の練習もメチャクチャ明るくて、本当にやりやすいです」と語った通り、17得点した15日の楽天戦のように、ムードの良さが攻撃力を生んでいる。打率リーグトップの秋山選手、打率3位、打点2位の浅村選手に加え、長距離砲の山川選手も好調。2試合で5安打の森選手が加わり、今後への明るい材料が多い。
埼玉西武相手に痛恨の連敗を喫した楽天。この日は左太もも裏の負傷からペゲーロ選手が7月23日以来の復帰を果たし、定位置の2番に座った。頼もしい男が戻って1安打を放ったが、チームは無得点。先発の美馬投手が8回完投するも、自身初の2桁勝利はならなかった。ゲーム差を3.5とされ、首位の福岡ソフトバンクとの差も3に広がった。
両リーグで唯一100試合を消化していない楽天。これを優位と見ることもできるが、疲労がたまっている終盤戦に過酷な連戦が残されているという見方もできる。対戦成績で唯一負け越しているのが埼玉西武。クライマックスシリーズでの対戦も有力視されるだけに、苦手イメージを少しでも払しょくしたいところだ。
3連戦最後の先発は埼玉西武がエース・菊池投手、楽天が安樂投手。リーグトップの防御率、奪三振を記録中の菊池投手で手堅く勝利すれば、ますます上位争いが分からなくなる。対する楽天は相手の好調打線を食い止め、何とか3タテを阻止したいところだ。
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