現在打点ランキング1位、自身2度目の打点王に好条件が揃う
この夏の甲子園は、大阪桐蔭が史上初の2度目の春夏連覇を達成して幕を閉じたが、大阪桐蔭出身の選手はプロ野球でも元気だ。中でも埼玉西武の浅村栄斗は、自身2度目の打点王獲得に向けて、好調を維持している。
◯パ・リーグ打点5傑
1浅村栄斗(西)99
2山川穂高(西)95
3中田翔(日)90
4柳田悠岐(ソ)84
5井上晴哉(ロ)76
浅村はあと1点で100打点。埼玉西武の残り試合は31試合、自身が2013年に打点王を獲った際に記録した110打点を超えて、キャリアハイになる可能性が高い。同僚の山川穂高が4点差、北海道日本ハムの中田翔が9点差で追いかけているが、勝負強さでは浅村が一枚上手だ。
◯パ・リーグ得点圏打率10傑
1森友哉(西).407 91打数37安打 打点69
2柳田悠岐(ソ).382 89打数34安打 打点84
3浅村栄斗(西).373 134打数50安打 打点99
4外崎修汰(西).362 94打数34安打 打点65
5井上晴哉(ロ).339 115打数39安打 打点76
6秋山翔吾(西).326 95打数31安打 打点62
7銀次(楽).323 99打数32安打 打点39
8近藤健介(日).320 97打数31安打 打点57
9山川穂高(西).317 120打数38安打 打点95
10吉田正尚(オ).306 108打数33安打 打点75
浅村の得点圏打率はリーグ3位の.373、追いかける山川は9位の.317、中田翔は11位の.300だ。
それに加えて浅村は得点圏で134打数。これはリーグ1位。埼玉西武には秋山翔吾という当代一の安打製造機がいる。また打線も活発だから、浅村がチャンスで打席に立つことが非常に多いのだ。こうしたデータから見ても、浅村の優位は動かない。
二塁手で打点王は希少、2度達成は元横浜ローズのみ
浅村は今季も二塁を守っている。途中で交代する試合はあったが、全試合二塁でスタメン出場している。
日本では、二塁手は「守備の人」という印象が強い。打順は2番や下位が多い。浅村のように二塁手で主軸という選手は極めて少ない。
昨年まで、NPBでは160人の打点王が誕生しているが「二塁手で打点王」は、以下の例しかない。
1978年 B.マルカーノ(阪急)94打点 126試合
1982年 落合博満(ロッテ)99打点 128試合
1993年 R.ローズ(横浜)94打点 130試合
1997年 小久保裕紀(ダイエー)114打点 135試合
1999年 R.ローズ(横浜)153打点 134試合
「二塁手で2度目の打点王」は元横浜のロバート・ローズのみ。浅村は2013年に110打点で打点王に輝いているが、二塁では10試合の出場のみで、一塁手として136試合に出場していた。
埼玉西武には秋山翔吾、山川穂高、中村剛也、森友哉と屈指の強打者がそろっている。浅村はそんな中ではやや地味な印象だが、しっかり数字は残している。
強打の二塁手・浅村は今季、どこまで打点を伸ばすだろうか。
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