今夜、東京ドームで行われる北海道日本ハムの主催試合は、選手たちが東映フライヤーズのユニフォームを身に着けて戦う「レジェンドシリーズ2017」4戦目だ。試合前には、映画「スター・ウォーズ」のキャラクターが登場し、東映フライヤーズOBの張本勲氏と、阪神タイガースOBの小山正明氏が始球式を務めるなど、豪華なイベントが催された。

今日の試合の先発は、北海道日本ハムが高梨投手。対する埼玉西武が岡本投手である。開幕当初から調子の浮き沈みが激しい高梨投手は、前回の登板で7回6失点と崩れた。悪い感覚を引きずることなく、5月の4試合で中継ぎに転向し先発に復帰した経験を生かしたい。一方の岡本投手は、安定した投球で今季2戦2勝。東京ドームの雰囲気に呑まれずに、自身3連勝を決めたいところだ。また、北海道日本ハムは新外国人のドレイク選手が来日初、大谷選手が3ヶ月ぶりのスタメン入りを果たしている。

初回、高梨投手は走者こそ出すものの、後続を断って無失点。順調な滑り出しに成功した。その裏、岡本投手は1番・ドレイク選手を初球で打ち取るが、続く西川選手が四球を選ぶ。そして1死1塁の場面で、3番・中田選手が岡本投手の直球を強振し、「ドームラン！ドームラン！打った瞬間、右飛だと思ったけどね。でも先制できて良かった。これで高梨が少しでもノビノビと投げてくれたらいいけどね」と語る11号2ラン。主砲の一振りで、北海道日本ハムが早くも2点を先取した。

しかし直後の2回表、先頭の栗山選手が安打で出塁し、2死1塁から8番・炭谷選手が三塁手の頭を越える強烈な打球の適時二塁打。好スタート切っていた1塁走者の外崎選手が一気に生還し、埼玉西武がすぐさま1点を返す。

さらに3回表にも、埼玉西武打線は強打と好走塁を駆使した鮮やかな攻撃を披露する。1死から2番・源田選手が13打席ぶりの安打を放ち、俊足を生かして二塁に到達すると、3番・浅村選手も右前打で続き、右翼手のドレイク選手の送球の隙を突いて二塁を陥れる。そしてこの1死2,3塁の好機で、4番・中村選手が右中間への逆転3ラン。巧みな足技と頼もしい4番のバットで、埼玉西武があっという間に試合をひっくり返した。

埼玉西武の2点リードで迎えた4回裏、先頭のレアード選手がバックスクリーン左への18号ソロを放つ。今季、札幌ドームに次いで多い5本塁打をマークするなど得意としている東京ドームで、またもや大きなアーチを描いた。これでスコアは4対5。試合中盤で北海道日本ハムが1点差まで迫った。

しかし、6回表、1死から7番・外崎選手が四球を選び、2死1塁から9番・金子侑選手が左翼への適時打。さらに7回表には、2死から4番・中村選手が、今日2本目となるソロを放つ。試合終盤で貴重な追加点を加え、埼玉西武が3点のリードを奪った。

その裏、7番・石井一選手と代打・杉谷選手が連打で出塁し、9番・中島卓選手が犠打を決める。その後2死2,3塁の好機で、2番・西川選手が自慢の俊足を飛ばして適時内野安打をもぎ取り、点差を2点に縮めた。

ところが、サヨナラのチャンスを呼び込むべく9回表に登板した上原投手に対し、埼玉西武打線が容赦なく襲い掛かる。先頭の源田選手と3番・浅村選手が連打で出塁し、4番・中村選手が四球を選ぶ。無死満塁の場面で、5番・栗山選手と6番・木村文選手が連続適時打。続く外崎選手と8番・炭谷選手も連続で犠飛を決め、この回一挙5得点。埼玉西武が北海道日本ハムを大きく突き放した。

9回裏、マウンドには小石投手が上がる。走者こそ出すものの、無失点に抑えて北海道日本ハムのサヨナラのチャンスを摘み取ると、試合は11対4で埼玉西武が勝利した。先発の岡本投手は6回途中3失点の粘投を見せ、自身3連勝。7回からは牧田投手、シュリッター投手、小石投手とつないだ。牧田投手は4試合連続となる失点を喫したが、打線の爆発により結果的にチームは大差での勝利を収めた。

遊撃手の源田選手、二塁手の外崎選手、中堅手の秋山選手の好守が光り、敗れた北海道日本ハムも二塁手の石井一選手が驚異的な跳躍力でジャンピングキャッチを見せるなど、野手の守備においては終始見どころのある試合だったと言える。