4年に一度の祭典 シーズンの傾向は?
6月14日に「2018 ワールドカップ ロシア大会」が開幕し、数々の熱戦が繰り広げられてきた。日本代表が下馬評を覆す活躍を見せているということもあり、サッカーファンのみならず、プロ野球ファンも4年に1度の祭典を楽しんでいるのではないだろうか。
ワールドカップとプロ野球はあまり関係がないように感じるが、実は2000年以降ワールドカップが開催されたプロ野球のシーズンで面白い傾向が表れている。特にパ・リーグは優勝争いがかなりし烈なものになっており、最後まで手に汗握る接戦が繰り広げられていることが分かる。
2002年こそ西武ライオンズが2位・大阪近鉄バファローズに16.5ゲーム差を付けて優勝したが、2006年の北海道日本ハム、2010年と2014年の福岡ソフトバンクは僅差でリーグ制覇を成し遂げている。
過去3回の成績は…
●2006年
1位 北海道日本ハム 82勝54敗0分 勝率.603
2位 西武 80勝54敗2分 勝率.597
●2010年
1位 福岡ソフトバンク 76勝63敗5分 勝率.547
2位 埼玉西武 78勝65敗1分 勝率.545
●2014年
1位 福岡ソフトバンク 78勝60敗6分 勝率.565
2位 オリックス 80勝62敗2分 勝率.563
2006年は8月が終了した時点で、北海道日本ハムは首位・西武と2ゲーム差の3位だった。9月に入ると、西武は11勝8敗と勝ち越したが、北海道日本ハムが西武を上回る14勝5敗の成績を残し、シーズン勝率1位でプレーオフに進出。福岡ソフトバンクとの第2ステージでは、第2戦に稲葉篤紀氏が斉藤和巳氏から適時内野安打を放ってサヨナラ勝ちし、北海道日本ハムがリーグ優勝を飾った。
2010年は福岡ソフトバンクと埼玉西武の激しい優勝争いとなった。8月終了時点で首位だった福岡ソフトバンクは、9月2日の試合で敗れ、埼玉西武と入れ替わり2位に転落。それでも9月18日からの首位・埼玉西武との3連戦に3連勝しゲーム差は0.5に。9月23日の試合で首位に立つと、シーズン最終戦となった9月26日の楽天戦で黒星も、埼玉西武が敗れたため、リーグ優勝が決定。勝ち星は2位・埼玉西武が福岡ソフトバンクを上回る78勝を挙げたが、勝率の差で福岡ソフトバンクが王者となった。
4年前の2014年は、福岡ソフトバンクとオリックスが開幕から激しい首位争いを繰り広げていた。9月の中盤に入り首位を走っていた福岡ソフトバンクが失速すると、2位・オリックスに優勝マジックが点灯するという展開になった。しかし、10月2日に行われた直接対決で、松田宣浩選手のサヨナラ適時打により福岡ソフトバンクが勝利。見事3年ぶりのリーグ優勝を決めた。ちなみに、福岡ソフトバンクは優勝直前の10試合は1勝9敗と負け越し、1992年のヤクルト以来、マジック点灯なしでの優勝だった。
ワールドカップが開催されている今年は、ここまで埼玉西武が首位を走っているが、5位・千葉ロッテまでわずか6ゲーム差。2010年、2014年のように最後までもつれる混戦のパ・リーグとなるだろうか。これまでの傾向からすれば、今年も最後まで楽しめる展開が期待できそうだ。
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