紅林、太田、宜保ら期待の若手は多いが、中軸を張る野手のレギュラーは吉田正のみ
2020年のドラフト会議は10月26日に行われる。新型コロナウイルスの感染拡大により甲子園などアマチュア大会の多くが中止になり、スカウト活動も制限された中で迎えるドラフト。果たして各球団はどのような補強戦略を思い描くのだろうか。
ここでは各球団のポジション、年齢別の戦力構成を検証。今年のドラフトで補うべきポイントと、それにマッチするドラフト1位候補を挙げてみたい。今回は現在パ・リーグ最下位につけるオリックスを取り上げる。すでに福良GMが12球団最速で近大・佐藤輝明内野手を1位指名することを公言している。
リーグワーストタイのチーム本塁打80本、リーグワーストの397得点と打撃力に課題を残すオリックス。リーグを代表する山本由伸、山岡泰輔、そして田嶋大樹ら若手先発陣が台頭しており、中継ぎ陣もケガで離脱している26歳の沢田圭佑、29歳の近藤大亮や、育成から昇格した24歳の漆原大晟ら素材は揃っている。
18歳の紅林弘太郎、19歳の太田涼、20歳の宜保翔ら野手にも期待の若手がいるが、打線の中軸を任せられるのは27歳の吉田正尚、そして32歳の安達了一、T-岡田のベテランコンビだが年間を通じて活躍しているのは吉田正のみ。
近大の佐藤は三塁、そして外野を守れる“糸井2世”とも呼ばれる強打者の野手。オリックスでの補強ポイントとは一致し納得の1指名公言ともいえる。ただ、他球団からも1位指名の可能性は高く1本釣りは不可能に近い状況だ。
佐藤を外した場合は1位で消える可能性もあるが中大の牧秀悟内野手、五十幡亮汰外野手も候補か。牧は広角に打て、パンチ力もある右打野手、圧倒的な脚力と強肩が武器、そして4年になり打撃も力強さを増した五十幡は左打の外野手として期待される。オリックスは三塁のレギュラーを固定できず、外野も決まっているのは吉田正のみだ。
過去2年は太田、宮城の高校生を1位指名しているが、Aクラスを狙うためには即戦力が欲しいところ。大学生野手を取れない場合は明大の入江大生、日体大の森博人ら大学生右腕も候補になるだろう。
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