ハムのトンキン&マルティネスは上々、楽天は苦戦…パ外国人診断

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2018.4.17(火) 14:21

北海道日本ハムのニック・マルティネス
北海道日本ハムのニック・マルティネス

各球団が5カード消化、埼玉西武が好スタート切ったパ・リーグの助っ人の成績は?

プロ野球は15日、各地でデーゲーム6試合を行った。3月30日の開幕戦から2週間半が経過し、各球団5カードを消化。これにより、リーグ内での対戦が一巡した。

パ・リーグは昨季リーグ2位だった埼玉西武が開幕から8連勝をマークしてスタートダッシュに成功。14試合を終えて11勝3敗の貯金8としている。昨季日本一の福岡ソフトバンクは本調子とはいかないまでも、7勝5敗の貯金2で埼玉西武と3ゲーム差の2位につけている。

昨季最下位の千葉ロッテは13試合を終えて7勝6敗の貯金1で3位にいる。波に乗れないのが、オリックスと楽天の2球団。オリックスは4勝9敗1分の借金5、楽天は12球団最速で10敗に達し、4勝10敗1分の借金6となっている。

スタートダッシュに成功したチーム、失敗したチーム、それぞれ2018年のスタートを切ったわけだが、チームの浮沈を左右する各球団の助っ人たちは、この2週間半でどんな成績を残したのか。ここではパ・リーグ6球団の助っ人たちの開幕5カードの働きを診断してみよう。

◯1位:埼玉西武(11勝3敗)
ニール・ワグナー投手
4試合0勝0敗0ホールド0セーブ 防御率8.10

ファビオ・カスティーヨ投手
2試合1勝1敗0ホールド0セーブ 防御率4.22

ブライアン・ウルフ投手
3試合1勝1敗0ホールド0セーブ 防御率6.57

エルネスト・メヒア内野手
10試合29打数5安打0本塁打1打点 打率.172

1軍出場なし
郭俊麟投手

開幕8連勝の好スタートを切った埼玉西武。新助っ人のカスティーヨは初先発で1失点と好投し初勝利をマーク。2度目の先発では4回4失点で降板したものの、その能力は高いものを感じさせ、期待できる。ワグナーは7、8日のオリックス戦で2戦連続で失点し、不安を残している。ウルフは15日の楽天戦で1死しか取れず7安打8失点の大炎上。おまけに右腕の異変を訴えて降板してしまい、その状態が気がかり。メヒアも打率.172とバットが湿った状態が続いている。

千葉ロッテは上々のスタートも助っ人は…

◯2位:福岡ソフトバンク(7勝5敗)
リバン・モイネロ投手
6試合1勝0敗1ホールド0セーブ 防御率10.80

リック・バンデンハーク投手
2試合1勝1敗0ホールド0セーブ 防御率3.00

デニス・サファテ投手
6試合1勝0敗0ホールド5セーブ 防御率3.00

アルフレド・デスパイネ外野手
12試合45打数9安打3本塁打6打点 打率.200

1軍出場なし
ロベルト・スアレス投手、ユリスベル・グラシアル内野手

昨季と1軍に名を連ねる助っ人の顔ぶれは変わらない福岡ソフトバンクだが、まだまだ本調子ではないというところだろう。守護神のサファテは既に5セーブを挙げており不安はないが、セットアッパーのモイネロが防御率10.80。バンデンハークもここまでの2試合は球数がかさみ、何とか6回を投げ抜いているという印象だ。デスパイネは開幕直後は不振だったが、徐々に復調の気配が見えてきている。

○3位:千葉ロッテ(7勝6敗)
マイク・ボルシンガー投手
2試合1勝1敗0ホールド0セーブ 防御率2.84

タナー・シェッパーズ投手
8試合0勝0敗4ホールド1セーブ 防御率5.87

チェン・グァンユウ投手
1試合0勝1敗0ホールド0セーブ 防御率13.50

1軍出場なし
エドガー・オルモス投手、マット・ドミンゲス内野手、フランシスコ・ペゲーロ外野手

井口新監督の下、まずまずのスタートを切った千葉ロッテ。だが、助っ人に関して言えば、1軍の戦力となっているのがボルシンガー、シェッパーズの2人だけと物足りないと言わざるを得ない。ボルシンガーは先発で1勝、防御率2.84とまずまず。セットアッパーのシェッパーズは8試合のうち半分の4試合で失点しており、不安が残る。ドミンゲスはイースタン・リーグトップの4本塁打を放っている。

北海道日本ハムは投手2人が奮闘、最下位の楽天は…

◯4位:北海道日本ハム(7勝7敗)
マイケル・トンキン投手
6試合1勝0敗2ホールド2セーブ 防御率0.00

ニック・マルティネス投手
3試合1勝2敗0ホールド0セーブ 防御率1.96

オズワルド・アルシア外野手
11試合34打数9安打0本塁打4打点 打率.265

ブランドン・レアード内野手
14試合53打数12安打3本塁打8打点 打率.226

ブライアン・ロドリゲス投手
1試合0勝1敗0ホールド0セーブ 防御率30.86

大谷翔平や増井浩俊らがチームを離れ、世代交代の時を迎えている北海道日本ハム。新たにチームに加わった助っ人のうち、トンキンとマルティネスの両投手はきっちりと戦力になっている。トンキンはセットアッパーとして自責点0、マルティネスも味方の援護には恵まれていないが、防御率1.96と安定した投球を見せている。アルシア、レアードの助っ人砲2人の働きはまだ物足りない。開幕投手を務めたロドリゲスは2軍でも結果を残せていない。

◯5位:オリックス(4勝9敗1分)
アンドリュー・アルバース投手
2試合1勝0敗0ホールド0セーブ 防御率2.45

ブランドン・ディクソン投手
2試合0勝1敗0ホールド0セーブ 防御率2.25

ステフェン・ロメロ外野手
14試合50打数10安打1本塁打3打点 打率.200

クリス・マレーロ内野手
13試合45打数9安打5本塁打13打点 打率.200

助っ人は投打で対照的な成績になっている。アルバース、ディクソンはともに先発ローテに入り、防御率2点台前半と上々の投球を見せている。だが、ロメロ、マレーロを含む打線が爆発力に乏しく、なかなか援護できていない。ロメロは打率2割、1本塁打にとどまり、マレーロもリーグトップの5本塁打を放っているが、打率2割と精度を欠く。打線の軸である2人の復調は、チームの浮上に不可欠である。

◯6位:楽天(4勝10敗1分)
フランク・ハーマン投手
6試合0勝1敗4ホールド0セーブ 防御率5.40

ゼラス・ウィーラー内野手
15試合56打数15安打0本塁打1打点 打率.268

ジャフェット・アマダー内野手
15試合44打数10安打1本塁打5打点 打率.227

カルロス・ペゲーロ外野手
13試合54打数11安打3本塁打11打点 打率.204

1軍出場なし
宋家豪投手、ジョシュ・コラレス投手、オコエ・ディクソン外野手

昨季と1軍に並ぶ助っ人勢の顔ぶれは変わらない。深刻なのはウィーラーの状態だろう。打率は.268ながら、15試合が終わって本塁打ゼロ、打点もわずかに1。得点圏打率が.000となっており、チャンスに打てない。ペゲーロ、アマダーも状態はイマイチで、苦しいチーム状況がうかがえる。ハーマンも失点する試合が多くなっている。

記事提供:Full-Count

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