今年のフリーエージェント宣言選手は6名 埼玉西武十亀、楽天則本昂は残留を表明
プロ野球は福岡ソフトバンクが日本シリーズ3連覇を果たし全日程が終了した。各球団は来季に向け戦力補強“ストーブリーグ”に突入している。すでに日本野球機構(NPB)はフリーエージェント(FA)宣言選手を公示し埼玉西武の十亀剣投手、福岡ソフトバンクの福田秀平外野手、千葉ロッテの鈴木大地内野手、楽天の美馬学投手、則本昂大投手が国内FA権、埼玉西武の秋山翔吾外野手が海外FA権を行使している。(十亀、則本は宣言残留)
FA移籍では球団の年俸上位3位ならばAランク、4位から10位ならBランクとなり人的補償、金銭による補償が獲得した球団は“代償”として必要となる。だが、11位以下はCランクとなり“補償”の必要はない。今オフは福岡ソフトバンクの福田秀平がCランクで人気を集めている。
ここでは過去10年のCランク選手たちの移籍後を振り返ってみる。以下はCランク選手がFA移籍した前年度の成績と翌年の成績。
【2009年】
北海道日本ハム 藤井秀悟 投手 →巨人
22試合 7勝5敗、防御率3.53→23試合 7勝3敗、防御率3.76
阪神 藤本敦士 内野手 →東京ヤクルト
47試合 打率.219、0本塁打1打点→65試合 打率.230、2本塁打18打点
千葉ロッテ 橋本将 捕手 →横浜
94試合 打率.234、2本塁打27打点→43試合 打率.246、2本塁打13打点
【2010年】
楽天 藤井彰人 捕手 →阪神
8試合 打率.222、0本塁打2打点→99試合 打率.223、2本塁打15打点
【2011年】
埼玉西武 許銘傑 投手 →オリックス
49試合 6勝2敗1セーブ22ホールド、防御率1.98→37試合 0勝3敗1セーブ10ホールド、防御率5.29
巨人 鶴岡一成 捕手 →横浜DeNA
34試合 打率.218、0本塁打1打点→102試合 打率.189、1本塁打15打点
中日 小池正晃 外野手 →横浜DeNA
73試合 打率.268、5本塁打21打点→88試合 打率.192、3本塁打19打点
【2012年】
オリックス 日高剛 捕手 →阪神
52試合 打率.239、1本塁打8打点→44試合 打率.289、2本塁打7打点
【2013年】
中日 中田賢一 投手 →福岡ソフトバンク
40登板 4勝6敗15ホールド、防御率3.40→25登板 11勝7敗、防御率4.34
巨人 小笠原道大 内野手 →中日
22試合 打率.250、1本塁打8打点→81試合 打率.301、1本塁打18打点
福岡ソフトバンク 山崎勝己 捕手 →オリックス
91試合 打率.252、1本塁打20打点→60試合 打率.108、0本塁打4打点
過去10年の計17人の中で前年より出場機会増は7人
1軍には欠かせないが年俸がそれほど高くない2、3番手の捕手が目立つ。出場機会を求めて新天地で勝負をかけた捕手の中で最も出場試合数が増えたのは楽天から阪神に移籍した藤井。前年はわずか8試合だったが99試合に出場した。巨人から横浜DeNAに移籍した鶴岡も34試合から102試合と大幅に増えている。
【2014年】
北海道日本ハム 小谷野栄一 内野手 →オリックス
84試合 打率.296、4本塁打29打点→56試合 打率.295、4本塁打22打点
横浜DeNA 金城龍彦 外野手 →巨人
90試合 打率.200、0本塁打11打点→36試合 打率.233、1本塁打10打点
【2015年】
埼玉西武 脇谷亮太 内野手 →巨人
118試合 打率.294、3本塁打22打点→54試合 打率.157、1本塁打7打点
中日 高橋聡文 投手 →阪神
35登板 3勝3敗6ホールド、防御率3.51→54登板 3勝1敗20ホールド、防御率3.76
広島 木村昇吾 内野手 →テスト入団で埼玉西武
72試合 打率.269、0本塁打8打点→38試合 打率.221、0本塁打5打点
【2016年】
福岡ソフトバンク 森福允彦 投手 →巨人
50登板 2勝1敗16ホールド、防御率2.00→30登板 1勝3敗6ホールド、防御率3.05
【2017年】
福岡ソフトバンク 鶴岡慎也 捕手 →北海道日本ハム
29試合 打率.321、3本塁打5打点→101試合 打率.243、2本塁打22打点
中日最終年のリリーフから先発にポジションを変えた中田賢一を除くと、過去10年のCランク選手計17人の中で前年より出場機会を増やしたのは7人と半分以下。1軍に帯同し様々な役割を果たす選手も多いため、数字だけで貢献度は決めることはできない。ホークス福田はどの球団を選び、そしてどのような成績を残すのか注目だ。
(Full-Count編集部)
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