佐々木は千葉ロッテ、奥川は東京ヤクルト、石川は中日が交渉権を獲得
「2019年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」は17日、都内のホテルで開催され、セパ12球団から支配下で74選手、育成で33人の計107人が指名を受けた。支配下での最多指名はパ・リーグを制覇した埼玉西武の8選手、最少は福岡ソフトバンク、千葉ロッテ、オリックスの5選手。支配下と育成を合わせた最多はオリックスの13人(支配下5選手、育成8選手)だった。
注目を集めた大船渡の佐々木朗希投手は4球団競合の末に千葉ロッテ、星稜の奥川恭伸投手は3球団競合で東京ヤクルト、東邦の石川昂弥内野手は3球団競合で中日にそれぞれ交渉権が確定した。明大の森下暢仁投手は広島が一本釣りに成功。横浜DeNAは桐蔭学園の森敬斗内野手を単独指名した。
佐々木は千葉ロッテのほか埼玉西武、楽天、北海道日本ハムと今ドラフトで最多となる4球団が競合。千葉ロッテ井口資仁監督が、昨年の藤原恭大外野手に続き2年連続で“当たり”を引き抽選2連勝となった。奥川は東京ヤクルトに加え、巨人と阪神が入札して3球団が競合。高津臣吾新監督が抽選を引き当てて交渉権を確定させた。石川は中日と福岡ソフトバンク、オリックスが競合し、与田剛監督が昨年の根尾昂内野手に続き抽選を引き当てた。
井口監督と与田監督は2年連続で抽選を引き当てる“強運ぶり”を発揮。その一方で巨人は2011年の“外れ1位”松本竜也投手で交渉権を獲得して以降、抽選9連敗に。福岡ソフトバンクも2016年に田中正義投手を引き当てて以降、6連敗となった。19日からの日本シリーズで対戦する両チームだが、ドラフトの抽選では厳しい結果が続いている。
2010年からの10年間でドラフトの抽選で最も成功しているのは千葉ロッテ。2017年の安田、2016年の佐々木を“外れ1位”で引き当てており、ここ10年で競合13回中9回で当たりを引いており、勝率は驚異の.692となっている。これに続くのは、こちらも連勝中の中日。8回中5回で“当たり”となっており、勝率は.625だ。
ここ10年で苦戦しているのは、やはり9連敗中の巨人。ここ10年で11度、入札が競合となり、“当たり”を引いたのは、先に記した松本のみ。今年も奥川、宮川と外して勝率は.091に。巨人と同様に石川、河野と2度抽選を外したオリックスも勝率.100となった。
過去10年で千葉ロッテは13回中9回の“当たり”で勝率.692に
○過去10年の各球団のドラフト抽選結果
1位:千葉ロッテ【13回中9回】勝率.692
2019年 ◯佐々木朗希(4球団)
2018年 ◯藤原恭大(3球団)
2017年 ×清宮幸太郎(7球団)→◯安田尚憲(3球団)
2016年 ×田中正義(5球団)→◯佐々木千隼(5球団)
2015年 ◯平沢大河(2球団)
2014年 中村奨吾
2013年 ◯石川歩(2球団)
2012年 ×藤浪晋太郎(4球団)→◯松永昂大(2球団)
2011年 ◯藤岡貴裕(3球団)
2010年 ×斎藤佑樹(4球団)→◯伊志嶺翔大(2球団)
2位:中日【8回中5回】勝率.625
2019年 ◯石川昂弥(3球団)
2018年 ◯根尾昂(4球団)
2017年 ×中村奨成(2球団)→鈴木博志
2016年 ◯柳裕也(2球団)
2015年 ×高橋純平(3球団)→◯小笠原慎之介(2球団)
2014年 野村亮介
2013年 ×松井裕樹(5球団)→鈴木翔太
2012年 福谷浩司
2011年 ◯高橋周平(3球団)
2010年 大野雄大
3位:埼玉西武【6回中3回】勝率.500
2019年 ×佐々木朗希(4球団)→◯宮川哲(2球団)
2018年 松本航
2017年 ×田嶋大樹(2球団)→齊藤大将
2016年 今井達也
2015年 多和田真三郎
2014年 高橋光成
2013年 森友哉
2012年 ×東浜巨(3球団)→◯増田達至(2球団)
2011年 十亀剣
2010年 ◯大石達也(6球団)
4位:楽天【12回中5回】勝率.417
2019年 ×佐々木朗希(4球団)→小深田大翔
2018年 ×藤原恭大(3球団)→◯辰己涼介(4球団)
2017年 ×清宮幸太郎(7球団)→×村上宗隆(3球団)→近藤弘樹
2016年 藤平尚真
2015年 ×平沢大河(2球団)→オコエ瑠偉
2014年 ◯安楽智大(2球団)
2013年 ◯松井裕樹(5球団)
2012年 ◯森雄大(2球団)
2011年 ×藤岡貴裕(3球団)→武藤好貴
2010年 ×大石達也(6球団)→◯塩見貴洋(2球団)
5位:北海道日本ハム【14回中5回】勝率.357
2019年 ×佐々木朗希(4球団)→◯河野竜生(2球団)
2018年 ×根尾昂(4球団)→吉田輝星
2017年 ◯清宮幸太郎(7球団)
2016年 ×田中正義(5球団)→×佐々木千隼(5球団)→堀瑞輝
2015年 ×高橋純平(3球団)→×小笠原慎之介(2球団)→上原健太
2014年 ◯有原航平(4球団)
2013年 ×松井裕樹(5球団)→×柿田裕太(3球団)→×岩貞祐太(2球団)→渡辺諒
2012年 大谷翔平
2011年 ◯菅野智之(2球団)
2010年 ◯斎藤佑樹(4球団)
6位:広島【9回中3回】勝率.333
2019年 森下暢仁
2018年 ◯小園海斗(4球団)
2017年 ◯中村奨成(2球団)
2016年 ×田中正義(5球団)→×佐々木千隼(5球団)→加藤拓也
2015年 岡田明丈
2014年 ×有原航平(4球団)→野間峻祥
2013年 ◯大瀬良大地(3球団)
2012年 ×森雄大(2球団)→×増田達至(2球団)→高橋大樹
2011年 野村祐輔
2010年 ×大石達也(6球団)→福井優也
7位:阪神【14回中4回】勝率.286
2019年 ×奥川恭伸(3球団)→西純矢
2018年 ×藤原恭大(3球団)→×辰己涼介(4球団)→近本光司
2017年 ×清宮幸太郎(7球団)→×安田尚憲(3球団)→◯馬場皐輔(2球団)
2016年 大山悠輔
2015年 ◯高山俊(2球団)
2014年 ×有原航平(4球団)→×山崎康晃(2球団)→横山雄哉
2013年 ×大瀬良大地(3球団)→×柿田裕太(3球団)→◯岩貞祐太(2球団)
2012年 ◯藤浪晋太郎(4球団)
2011年 伊藤隼太
2010年 ×大石達也(6球団)→榎田大樹
7位:東京ヤクルト【14回中4回】勝率.286
2019年 ◯奥川恭伸(3球団)
2018年 ×根尾昂(4球団)→×上茶谷大河(2球団)→清水昇
2017年 ×清宮幸太郎(7球団)→◯村上宗隆(3球団)
2016年 寺島成輝
2015年 ×高山俊(2球団)→原樹理
2014年 ×安楽智大(2球団)→竹下真吾
2013年 ×大瀬良大地(3球団)→◯杉浦稔大(2球団)
2012年 ×藤浪晋太郎(4球団)→石山泰稚
2011年 ×高橋周平(3球団)→川上竜平
2010年 ×斎藤佑樹(4球団)→×塩見貴洋(2球団)→◯山田哲人(2球団)
9位:福岡ソフトバンク【12回中3回】勝率.250
2019年 ×石川昂弥(3球団)→佐藤直樹
2018年 ×小園海斗(4球団)→×辰己涼介(4球団)→甲斐野央
2017年 ×清宮幸太郎(7球団)→×安田尚憲(3球団)→×馬場皐輔(2球団)→吉住晴斗
2016年 ◯田中正義(5球団)
2015年 ◯高橋純平(3球団)
2014年 松本裕樹
2013年 ×松井裕樹(5球団)→×杉浦稔大(2球団)→加治屋蓮
2012年 ◯東浜巨(3球団)
2011年 武田翔太
2010年 ×斎藤佑樹(4球団)→山下斐紹
9位:横浜DeNA【12回中3回】勝率.250
2019年 森敬斗
2018年 ×小園海斗(4球団)→◯上茶谷大河(2球団)
2017年 東克樹
2016年 ×柳裕也(2球団)→×佐々木千隼(5球団)→浜口遥大
2015年 今永昇太
2014年 ×有原航平(4球団)→◯山崎康晃(2球団)
2013年 ×松井裕樹(5球団)→◯柿田裕太(3球団)
2012年 ×東浜巨(3球団)→白崎浩之
2011年 ×藤岡貴裕(3球団)→×松本竜也(2球団)→北方悠誠
2010年 ×大石達也(6球団)→須田幸太
11位:オリックス【10回中1回】勝率.100
2019年 ×石川昂弥(3球団)→×河野竜生(2球団)→宮城大弥
2018年 ×小園海斗(4球団)→太田椋
2017年 ◯田嶋大樹(2球団)
2016年 山岡泰輔
2015年 吉田正尚
2014年 山崎福也
2013年 吉田一将
2012年 ×藤浪晋太郎(4球団)→×松永昂大(2球団)→松葉貴大
2011年 ×高橋周平(3球団)→安達了一
2010年 ×大石達也(6球団)→×伊志嶺翔大(2球団)→×山田哲人(2球団)→後藤駿太
12位:巨人【11回中1回】勝率.091
2019年 ×奥川恭伸(3球団)→×宮川哲(2球団)→堀田賢慎
2018年 ×根尾昂(4球団)→×辰己涼介(4球団)→高橋優貴
2017年 ×清宮幸太郎(7球団)→×村上宗隆(3球団)→鍬原拓也
2016年 ×田中正義(5球団)→×佐々木千隼(5球団)→吉川尚輝
2015年 桜井俊貴
2014年 岡本和真
2013年 ×石川歩(2球団)→小林誠司
2012年 菅野智之
2011年 ×菅野智之(2球団)→○松本竜也(2球団)
2010年 澤村拓一
(Full-Count編集部)
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