首位・福岡ソフトバンクと最下位に沈むオリックスの試合は、両先発がロースコアのゲームに持ち込み、終盤まで手に汗握る白熱の試合展開となった。
初回、福岡ソフトバンクの先発・武田投手が連打を浴びるなど、いきなり1死2,3塁のピンチ、ここで4番・T-岡田選手に犠飛を浴びて1失点。制球に苦しみ、29球を要する立ち上がりとなる。
対するオリックスの西投手は、外角低めに決まる直球の伸び、バットの芯を外す変化球の切れがともに素晴らしく、3回までわずか39球でパーフェクトに抑え込む対照的な立ち上がりを披露する。
武田投手は2回以降、毎回のように走者を出しながらも踏ん張り、6回まで初回の1点のみに抑える。しかし、7回に好機から2番・安達選手に適時打を浴びて2点目を献上してしまう。
2点の援護を得た西投手は、中盤に突入してもなお好投を続け、6回まで無安打投球。2012年10月8日に同じくこのマウンドで達成した「あの快挙」が徐々に見え始める。しかし、7回の先頭打者を打ち取り、迎えた3番・江川選手がレフトへチーム初安打。スコアボードに「H」のランプが灯り、福岡ソフトバンクファンの歓声とオリックスファンのため息が入り混じる。その後、5番・長谷川選手の併殺崩れの間に1点を失ったものの、動揺せずに最少失点で切り抜ける。
西投手は8回からマウンドを託し、後を受けた救援陣が粘り強く投げてわずか1点のリードを死守。西投手がもう少しで自身2度目の無安打投球達成という好投を見せ、福岡ソフトバンクとの変則4連戦の初戦を制した。
ここ2試合の登板で14失点とやや打ち込まれていた西投手だったが、今日の試合で復調気配を見せた。これで3年連続2桁勝利にリーチ。今季は苦しいシーズンとなってしまったチームの再建へ、西投手の活躍が必要不可欠だ。
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