対照的に交流戦を苦手としているのは横浜DeNA
6月25日に全試合が終わった「日本生命セパ交流戦」。15回目を迎えた今季は、福岡ソフトバンクが2年ぶり8度目の優勝を飾った。実に半分以上の8回も優勝しているように、15年間の通算成績を見ても、福岡ソフトバンクは他球団を圧倒する成績を残している。
○2005年から2019年までの交流戦通算成績
【パ・リーグ】
(2124試1098勝966敗60分 勝率.532)優勝12回
1 福岡ソフトバンク
(354試214勝126敗14分 勝率.629)優勝8回
2 北海道日本ハム
(354試186勝157敗11分 勝率.542)優勝1回
3 千葉ロッテ
(354試184勝156敗14分 勝率.541)優勝2回
4 埼玉西武
(354試177勝170敗7分 勝率.510)優勝0回
5 オリックス
(354試173勝171敗10分 勝率.503)優勝1回
6 楽天
(354試164勝186敗4分 勝率.469)優勝0回
【セ・リーグ】
(2124試966勝1098敗60分 勝率.468)優勝3回
1 巨人
(354試181勝164敗9分 勝率.525)優勝2回
2 中日
(354試171勝173敗10分 勝率.497)優勝0回
3 阪神
(354試165勝176敗13分 勝率.484)優勝0回
4 東京ヤクルト
(354試161勝185敗8分 勝率.465)優勝1回
5 広島
(354試149勝193敗12分 勝率.436)優勝0回
6 横浜DeNA
(354試139勝207敗8分 勝率.402)優勝0回
※横浜DeNAは、2012年まで横浜。
福岡ソフトバンクだけが12球団で唯一通算200勝を超え、勝率も6割を上回っている。福岡ソフトバンクは、交流戦が始まった2005年に福岡ダイエーから経営権を取得し、この年2位。以後、2007年に9位、2012年に11位と下位に沈んだことがあるが、直近5年間では4回優勝。圧倒的な強さを誇っている。
2011年の18勝4敗2分、勝率.818は交流戦最高勝率。パ・リーグはトータルで勝率.532と勝ち越しているが、福岡ソフトバンクの成績を差し引くとパの884勝840敗46分の勝率.513と両リーグの差は縮まる。ただ、パ・リーグは5位のオリックスまでが5割を超えている。
優勝回数は福岡ソフトバンクの8回に次いで、千葉ロッテと巨人が各2回。ただし、千葉ロッテは第1回の2005年と第2回の2006年に連覇して以降は、優勝には縁がない。巨人は2012年と2014年にV。セ・リーグで唯一、通算の勝率が5割を超えている。セの優勝は巨人の2回と、2018年の東京ヤクルトだけ。パでは北海道日本ハムとオリックスも1回ずつ優勝している。
対照的に交流戦を苦手にしてきたのが横浜DeNA。横浜時代を含めて5回、交流戦で最下位になっている。2015年には3勝14敗1分、勝率.176と最低勝率も記録。唯一通算200敗も記録している。しかし、今季は接戦をものにして10勝7敗1分と勝ち越し、ようやく勝率を4割に乗せた。
交流戦では、10年連続でパ・リーグがセ・リーグに勝ち越し、その強さを見せつけているが、その1つの要因として福岡ソフトバンクが圧倒的な好成績を残していることも挙げられるだろう。
(広尾晃 / Koh Hiroo)
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