岩瀬は1000登板、現役唯一10傑入りは…今季達成が予想される記録【登板数編】

Full-Count 広尾晃

2019.2.22(金) 12:48

通算登板数1位の岩瀬仁紀氏※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)
通算登板数1位の岩瀬仁紀氏※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

元中日・岩瀬は昨年大記録、トップ10に現役投手は五十嵐のみ

「登板」とは、投手としての出場試合のことだ。昨年、大記録が生まれている。

◯NPBの登板数10傑 ()は実働期間、所属があるのは現役投手
1 岩瀬仁紀 1002登板(1999-2018)
2 米田哲也 949登板(1956-1977)
3 金田正一 944登板(1950-1969)
4 梶本隆夫 867登板(1954-1973)
5 小山正明 856登板(1953-1973)
6 江夏豊 829登板(1967-1984)
7 五十嵐亮太(ヤ) 777登板(1999-2018)
8 皆川睦雄 759登板(1954-1971)
9 稲尾和久 756登板(1956-1969)
10 鹿取義隆 755登板(1979-1997)

 岩瀬仁紀は昨年、史上初の1000登板を記録して引退。中日一筋20年目での大記録だった。2位の米田から6位の江夏豊までは、昭和期に活躍した大投手。すべて200勝以上している。岩瀬の通算投球回数は985回。2位の米田哲也は5130回、同じ「登板数」であっても、投球回数は大きく異なっている。

 昭和の時代、投手は「先発完投」が当たり前だったが、1974年に「セーブ」が導入されて以降、先発、救援の分業が進み、救援投手の登板数は激増している。しかし、現役2位の東京ヤクルト五十嵐の登板数は777であり、当面、岩瀬の史上1位は揺るがない。

 登板記録は、NPBでは500登板から100刻みで表彰される。今季の表彰を予想しよう。

◯800登板(過去6人)
五十嵐亮太(ヤ) 777登板(1999-2018)あと23登板
藤川球児(神) 710登板(2000-2018)あと90登板

 現役で唯一10傑にランクインしている五十嵐はあと23登板に迫っている。今季、10年ぶりに古巣東京ヤクルトに復帰したが、5月29日で40歳になる。達成できるだろうか。松坂世代の藤川も今年39歳になるが、昨年は素晴らしい活躍だった。今季は難しそうだが、来年には十分達成可能だろう。

鷹サファテは助っ人2人目の500登板なるか

◯700登板(過去16人)
宮西尚生(日) 629登板(2008-2018)あと71登板

 北海道日本ハムの宮西は2008年のデビュー以来11年連続で50試合以上登板、昨年は通算ホールド数で史上1位となった(シーズン終了時点で294ホールド)。ただ、キャリアハイは2012年の66登板であり、今季中の700登板はやや厳しそうだ。故障がなければ来年早々にクリアするだろう。

◯600登板(過去40人)
青山浩二(楽) 552登板(2006-2018)あと48登板
高橋聡文(神) 531登板(2004-2018)あと69登板
永川勝浩(広) 526登板(2003-2018)あと74登板

 ベテランの救援投手が並んでいる。東北楽天の青山は昨年、2年ぶりに50登板。このペースであれば今季中の達成は可能か。阪神の高橋は故障もあって昨年は15登板。厳しいところだ。広島の永川も藤川同様、松坂世代。昨年は2年ぶりに1軍で投げたが、彼もこの数字は厳しそうだ。

◯500登板(過去99人)
久保裕也(楽) 479登板(2003-2018)あと21登板
増井浩俊(オ) 465登板(2010-2018)あと35登板
石川雅規(ヤ) 449登板(2002-2018)あと51登板
岸田護(オ) 432登板(2006-2018)あと68登板
サファテ(ソ) 427登板(2011-2018)あと73登板

 東北楽天の久保も松坂世代。昨年は負傷もあって、育成枠で開幕を迎えたが、5月に支配下枠に復帰。25登板だったが、防御率1.71という好成績を残した。普通の状態ならばクリアできる数字ではある。

 オリックスのクローザー増井にとっては500登板は通過点だ。この数字をシーズン中盤にはクリアしたいところ。東京ヤクルトの石川は先発投手であり、今季中の500登板は難しい。オリックスの岸田はクローザー、セットアッパーとして活躍したが、2016年以降で計37登板。完全復活できれば、達成可能な数字だが……。

 2017年にパ・リーグのMVPに輝いた福岡ソフトバンクのサファテは、昨年序盤に戦線離脱。今年の春季キャンプに復帰した。外国人投手の500登板は、スタルヒン(586登板)以来2人目となるが、達成できるか。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

記事提供:Full-Count

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