いきなりサバイバル“紅白戦”、ドラ1藤原にも注目 千葉ロッテの春季キャンプ見所は…

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2019.1.25(金) 13:37

千葉ロッテ・藤原恭大※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)
千葉ロッテ・藤原恭大※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

種市や成田、ドラ2東妻&ドラ3小島の若手投手にも期待

 低迷からの巻き返しを期す千葉ロッテは、2月1日、例年通り石垣島でキャンプを張る。ここでは、他の球団とも過去のチームとも「ひと味違う」マリーンズキャンプの見どころを紹介していきたい。

 最大の注目はやはり、キャンプ初日に行われる予定となっている“1軍生き残り”を懸けた紅白戦である。井口監督はこの試合で1軍と2軍を振り分けることを明言しており、キャンプ初日から常夏の島・石垣島はサバイバルの様相を呈しそうだ。さらに今回のキャンプ(1軍)は、2月1日から11日までという異例の短期日程。月の後半からは、例年以上に多くの練習試合を行っていく。

 昨季後半戦、千葉ロッテの失速を招いた要因のひとつは、前半戦の奮闘を支えた先発投手陣の相次ぐ離脱だった。石川歩投手は前半戦だけで9勝を挙げていたが、7月中盤に突如調子を崩し、さらに故障もあって長期離脱。復帰後も、本来のピッチングとは程遠い状態が続き、2桁勝利にも手が届かない不完全燃焼のシーズンとなってしまった。

 さらに、破竹の11連勝を記録し、来日1年目ながら13勝2敗、防御率3.06という好成績を残して最高勝率投手に輝いたマイク・ボルシンガー投手も、8月中旬から体の異変を訴え、9月8日を最後に一軍のマウンドから遠ざかった。この2投手が春季キャンプの時点でどれだけ状態を戻しているかは、チーム全体の戦いぶりを占う上でも重要な要素となる。

 若手投手の中では、昨年オフの「第2回 WBSC U-23ワールドカップ」で最優秀勝率に輝いた種市篤暉投手、ベストナイン(救援)に選ばれた成田翔投手にも注目しないわけにはいかない。また、2017年のドラ1佐々木千隼投手には復活が期待される。フレッシュなルーキーが次々入団してくる中で、かつてのゴールデンルーキーも負けてはいられない。

 そして、昨年のドラフトでは全9選手中7選手が投手という指名を行ったチームだけに、春季キャンプ初体験となるルーキーたちにも熱視線が注がれる。とりわけ、ドラ2東妻勇輔投手とドラ3小島和哉投手には即戦力としての働きが求められる。この春の段階でどれだけの投球を見せてくれるだろうか。

 野手陣に目を向けてみると、鳴り物入りで入団した高校生ドラ1藤原恭大外野手の存在は、単なる話題性だけにとどまらない効果をチームにもたらすかもしれない。いずれもドラ1指名を受けた安田尚憲内野手、平沢大河内野手といった期待の若手たちがお互いを意識し、切磋琢磨し、シーズンに向けて鍛錬を積む姿は、ファンならずとも楽しみなところだろう。

 若手たちとともに話題を集めそうなのが、2016年には本塁打王にも輝いている新加入のブランドン・レアード内野手だ。昨季は12球団最少の78本塁打と深刻な長打力不足に悩まされたチームだけに、広い札幌ドームで実績を残してきた大砲の加入は頼もしい限り。その人間性も高く評価されている「スシボーイ」が新天地で見せるプレーは必見だ。

 キャンプで注目が集まるのは、なにも若手や新助っ人だけではない。昨季通算2000安打の大台に到達した大ベテランの福浦和也2軍打撃コーチ兼内野手は、1月24日に今季限りの現役引退を発表。押しも押されもせぬ球団のレジェンドが若手に指導を施す様子も、今回のキャンプにおいて余すところなく確認できそうだ。

 井口監督就任2年目を迎え、さらなる改革を推し進めていく気配も見える千葉ロッテ。前述の通り、キャンプの幕開けは「1軍生き残り」を懸けたサバイバルという大胆な構成だ。選手の一挙一動を、新シーズンを占うための参考材料としてほしい。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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