福岡ソフトバンクと、セ・リーグのクライマックスシリーズ覇者・横浜DeNAによる頂上決戦「SMBC日本シリーズ2017」が、10月28日に幕を開けた。今回の日本シリーズでは、予告先発制が採用されず、その視点からも新たな楽しみ方ができそうだ。
29日にヤフオクドームで行われた第2戦では、堅守と好走塁が光った福岡ソフトバンクが接戦を制した。31日に行われる第3戦は、福岡ソフトバンクが2勝0敗とリードした状態で敵地・横浜スタジアムに乗り込む。ここでは、福岡ソフトバンクと横浜DeNAの過去の対戦成績を振り返り、福岡ソフトバンクの注目選手を挙げたい。
【福岡ソフトバンクの横浜DeNA戦 過去の対戦成績(交流戦)】
2005年 5勝1敗 打率.303 防御率2.38
2006年 5勝1敗 打率.291 防御率2.67
2007年 0勝4敗 打率.246 防御率4.46
2008年 4勝0敗 打率.270 防御率.2.12
2009年 4勝0敗 打率.273 防御率2.50
2010年 2勝2敗 打率.268 防御率5.40
2011年 3勝1敗 打率.336 防御率3.34
2012年 1勝2敗1分 打率.244 防御率2.06
2013年 3勝1敗 打率.250 防御率2.00
2014年 2勝2敗 打率.289 防御率3.18
2015年 2勝1敗 打率.270 防御率1.93
2016年 3勝0敗 打率.330 防御率2.00
2017年 2勝1敗 打率.247 防御率3.12
2005年から始まった交流戦、福岡ソフトバンクの横浜DeNAとの通算対戦成績は36勝16敗1分で、福岡ソフトバンクが貯金20を蓄えている。直近の5年で12勝5敗とこちらも大きく勝ち越し。この数字だけで判断すれば、日本シリーズは福岡ソフトバンクがやや優勢であると言えるだろう。
【対横浜DeNA 打者のキーマン】
・デスパイネ選手
対横浜DeNA成績:3試合9打数3安打1本塁打5打点 打率.333
31日の日本シリーズ第3戦における福岡ソフトバンクの打のキーマンとして、デスパイネ選手を挙げたい。今季の交流戦では、横浜DeNAに対して上記のような成績を収めている。本拠地で行われた第1戦と第2戦では、先頭の柳田選手が安打で出塁し、続く今宮選手が送り、3番・デスパイネ選手が適時打を決めるという攻撃パターンで、いずれも先制に成功した。この2試合で8打数4安打3打点、長打率.625、出塁率.500、打率.500と、強打を誇る打線の中でも存在感を示している。
また、日本シリーズ第3戦は横浜DeNAの本拠地・横浜スタジアムで行われる。DH制が使用できないため、普段守備に就かないデスパイネ選手がどのように起用されるかは、戦況に大きな影響を及ぼすだろう。30日の練習では左翼の守備練習に励んだが、守り慣れない球場であることは間違いない。2連敗を喫した横浜DeNAも、馴染み深い本拠地で迎える日本シリーズには期するものがあるはずだ。
福岡ソフトバンクは28日の初戦で横浜DeNAを圧倒して快勝を飾ったものの、今年のパ・リーグのクライマックスシリーズは、いずれも初戦に敗れたチームがこれまでのデータを覆して勝ち上がっている。昨年の日本シリーズでも、最終的に栄冠に輝く北海道日本ハムは、敵地で連敗を喫し、本拠地で巻き返してきた。福岡ソフトバンクは「勝って兜の緒を締め」ながら、2年ぶりの日本一へ着実に歩みを進めたい。
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