ロッテ・和田康士朗「コンパクトなスイングをすれば当たれば飛んでいく」スタイルチェンジが奏功

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2023.10.2(月) 08:50

ロッテ・和田康士朗 (C) Kyodo News

 「前よりは(調子は)いいかなと思います」。

 21年に盗塁王に輝くなど、ここ数年は足で貢献することの多かったロッテ・和田康士朗が、バットでも存在感を放つ。

 9月最初のスタメンとなった24日のソフトバンク戦で本塁打を含む4安打の大暴れ。25日のソフトバンク戦でも和田毅の外角のスライダーに体勢を崩しながらもライト前に運べば、27日の日本ハム戦では2点適時打を含む2安打。そして10月1日の西武戦では、0-0の3回二死走者なしの第1打席、隅田知一郎が投じた初球のストレートをマリーンズファンの待つライトラグーン席へ先制の第3号ソロ、1-1の5回二死一塁の第2打席はセカンドへの内野安打、1-2の7回二死一塁の第3打席は隅田のチェンジアップに泳ぎながらもうまく合わせてライト前に運び、猛打賞を達成した。

 今季の和田は“強く振る”意識から足を活かしたコンパクトなバッティングにスタイルチェンジ。新しい打撃スタイルでは、「低いライナーを打てば外野の間を抜けることが多くなると思うので、二塁打、三塁打を増やしていけたらいいなと思います」と話していたが、ここ最近、打撃の状態が良いのは、取り組んできたことが打席内でできているということなのだろうかーー。

 「そうですね、4安打打った時の最初のライト線とかこの間の日ハム戦の一塁線もそうですけど、大きい打球を打たなくても、低くて速い打球、間を抜けて二塁打、三塁打になるので、そういう打球を打てるように意識しています」。

 昨季までの3年間、126打席立って本塁打は1本もなかったが、今季は105打席でプロ初本塁打を含む3本のアーチを描く。コンパクトなスイングでも、しっかりと飛距離が出ている。

 「ホームラン2本(※9月30日取材)とも全然狙っていないんですけど、狙っていなくてもコンパクトなスイングをすれば当たれば飛んでいくので、そういうのを今はいい感じなのかなと思います」。

 これまでは代走からの1打席ということが多く、スタメン出場して4打席立つことが少なかった。今季はスタメン出場も増え、今年6月の取材では「今まで見たいな代走から入って1打席回ってくる、回ってこないよりかは何打席もあったほうが、気持ち的に全然違いますね」と、ゆとりを持って打席に立てるようになった。

 6月に取材してから3カ月が経った現在も「代走でいく1打席よりも4打席回ってくる気持ちの方が楽ですね」と、基本的には精神面で変わらないが、「スタメンで行ってもいつもだったら大体接戦の場面で代打出されるんですけど、この間の4安打打った時は緊迫した場面でも打席に立たせてもらえた。緊張感の中で打席に立てたのは、いい経験になったなと思います」と試合途中に代打出されることなく、最後まで試合に出続けていることも和田にとってプラスに働いているようだ。

 9月後半からスタメン出場が増えているが、9月24日のソフトバンク戦で先発出場するまで9月は1度もスタメン出場はなく、打席に立った数もわずかに「3」だった。打席に立つ機会が少ない中で、結果を残すために「変わらずにバッティング練習をしっかり。なかなか打席に立てないと、バッティング練習でホームランを狙ったり、大振りになっちゃうんですけど、そこはいつスタメンで行ってもいいようにしっかりバッティング練習でもライナーを打つようにしています」と準備をしていた。それが今の好調さに繋がっている。

 CS進出争いが激しくなっている現状、勝負所の代走で必要な選手ではあるが、バットでもしっかりと結果を残しており先発でも見てみたいというのが本音。首脳陣にとっても、嬉しい悩みだろう。和田は残り試合で「一番は変わらずスタメンで出ることですけど、代走だったり、守備固めで自分ができることがあるので、しっかり自分の役割を果たしたいと思います」。チームの勝利するために、足でも、そしてバットでも変わらず貢献していく。

取材・文=岩下雄太

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