ロッテ・安田「コンスタントに結果を残していくことが大事」打撃フォームを見つめ直し復調

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2023.5.1(月) 10:06

ロッテの安田尚憲(撮影=岩下雄太)

 「コンスタントに結果を残していくことが大事だと思うので、大きな波を作らないこと。そこが一番大事かなと思います」。

 ロッテの安田尚憲に“真のレギュラー”になるために必要なことについて質問すると、上記のように答えた。ロッテのリーグ制覇、その先の“常勝軍団”になるためにも、安田には1日も早く一人前のレギュラーとしての活躍が期待される。

 プロ5年目の昨季は前半戦を終えた時点で打率.247、2本塁打、15打点と物足りなさが残ったが、オールスター明けは打率.283、7本塁打、32打点と井上晴哉、山口航輝とともに打線を引っ張った。

 今年に入ってからも練習試合では打率.317(41-13)、1本塁打、4打点と、昨季からの良い流れを継続。開幕に向けてさらに勢いを加速させたいところだったが、オープン戦は打率.158(38-6)、1本塁打、4打点に終わった。

 「なかなか実戦的な感覚で良くなっていかなかったので、そこでの焦りというのはあったんですけど、もう1度自分のバッティングフォームを見つめ直して、徐々に良くなっていたのかなと思います」。

 自分の打撃を見つめ直し、状態を上げていった。安田の良い時は、左中間、右中間に打球が飛んでいる時。安田本人も「特にフライが出ている時よりも、ライナーが出ているときは状態が良い時だと思うので、その辺も意識しながら練習でやっています」と話す。4月22日のソフトバンク戦で大津亮介から放ったライトフェンス直撃の適時二塁打、4月26日の西武戦で隅田知一郎から打った左中間を破る二塁打はとても良かった。

 ちなみに、大津、隅田から打った安打はいずれもファーストストライク。これまでの安田はどちらかというと、早いカウントの時には見逃す傾向にあったが、昨年のオールスター明け以降、早いカウントから積極的に打ちにいき、それをしっかりと仕留められている印象を受ける。本人も「甘いボールは積極的に打っていこうという気持ちでやっています」と明かす。昨年でいえば、8月27日の楽天戦で田中将大が投じた初球のストレートをライトスタンド中段に本塁打、同月28日の楽天戦では早川隆久が投じた1ボールからの2球目のストレートを打った瞬間にそれとわかるライトスタンド上段に飛び込む本塁打を放った。

 打席内での考え方の変化について「どんどん攻撃的にいった方が、結果がよく出ていたので、その辺の違いですかね」と語った。データを見ても、今季は0ボール0ストライクの打率が.300(10-3)、1ボール0ストライクの打率は.667(6-4)、1本塁打、2打点だ。

▼ カウント別成績
0B-0S:率.300(10-3)本0 点2
1B-0S:率.667(6-4)本1 点2
2B-0S:率.000(1-0)本0 点0
3B-0S:率.000(1-0)本0 点0

 「飛躍の年にしたいと思ってシーズンに入りましたし、あとはリーグ優勝に貢献できるようにやっていけたらなと思います」。まずは4月を打率.275、2本塁打、6打点で終えた。21年は開幕直後に一時、リーグトップの打点数を記録すれば、昨季もオールスター以降はバットで結果を残した。短期間で結果を残すことは、誰もがわかっている。安田本人が「コンスタントに結果を残していくことが大事」と口にしているように、安定した成績を残し続けた先に、真のレギュラーが見えてくる。5月以降も大きな波を作ることなく、打って貢献したい。

取材・文=岩下雄太

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