ロッテ・中村稔弥、シート打撃に登板。ツーシームは「コース、高さをカウントによって意識」
ベースボールキング
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2023.2.7(火) 20:27
ロッテの中村稔弥(撮影=岩下雄太)
ロッテの中村稔弥が7日、シート打撃に登板した。「ツーシーム1球、スライダー1球」と、茶谷健太、植田将太から落ち球で空振りを奪った。スライダーに関しては「横に投げたいんですけど、縦に落ちました」とのこと。
中村の“ツーシーム”は近年試行錯誤していたが、昨年8月26日の楽天二軍戦でのブルペンで「田村さんに試合前のブルペンで受けてもらっているときに、『ツーシームの球速が速くなっているよな』と言われて、ちょっと握りを深くというか、縫い目の外にして持ってああいう落ち方をしました。タムさんの一言がなかったら今まで通り投げていたのかなと思います」(22年8月31日オンライン取材)と、同日の試合で内田靖人から空振りを奪ったツーシームは真ん中低めに落ちる素晴らしい落ちをした。
昨年8月31日の取材で「(楽天戦)1回しか投げていないのでわからないですけど、感覚は良かったです」と、あの楽天二軍戦で投げたツーシームを継続して投げられるかが課題だった。1カ月後の9月28日の日本ハム戦では、野村佑希を131キロツーシームで空振り三振、続く杉谷拳士を3ボール2ストライクからの6球目、ストライクゾーンからボールゾーンに落ちる132キロのツーシームで空振り三振を奪った。
あれから約半年。ツーシームに関しては「田村さんに良い助言をもらってコース、高さをカウントによって意識するようになりました」と明かす。
昨年の取材で中村は一軍で結果を残すために「空振りを取れる変化球とカウントが取れる変化球をしっかり2種類いつでも投げれるというのが必要」だと感じていた。
この日投げたツーシームが空振りを取れる変化球、決め球で使っていきたい変化球なのだろうかーー。「カーブ、ツーシームを決め球に使っていきたいと思っています」。また、カウント球ではスライダーを使っていきたい考えを持つ。
課題も残った。「ピッチングの時は結構イメージが良かったんですけど、ピッチングで一番良かったカーブが良くなかった。スライダーの方がバッターの反応は良かったかなと思います」。21年まで在籍していたハーマンさんから教わった“ハーマンカーブ”は納得いく球が投げられなかった。
マリーンズの左腕は現状、手薄なだけにチャンスはある。「今年はとにかくキャンプからオープン戦での結果を出して、なんとか開幕一軍に入って、一軍でどんなところでも投げられるように」と意気込む。練習試合、オープン戦で結果を残して開幕一軍を掴みたい。
取材・文=岩下雄太