【オリックス】“生涯T―岡田”宣言 レギュラー奪回へ「名前を変えることが心機一転の材料にはならない」

スポーツ報知

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2022.12.20(火) 05:00

2011年9月25日の日本ハム戦(札幌ドーム)で先制の15号ソロを放ち、勝利に貢献したオリックス・T―岡田(右)は岡田彰布監督とハイタッチを交わす

 オリックス・T―岡田外野手(34)が“生涯T―岡田”を宣言した。今季1本塁打にとどまった大砲は19日、大阪・舞洲の球団施設で自主練習。「自分の名前(登録名)を変えることが心機一転の材料にはならない」と己の力でレギュラー奪回することを誓った。

 真剣に現実と向き合っていた。「心機一転しないといけない状況をつくっているのも自分自身」。3月に負傷した右ふくらはぎの回復が長引き、36試合で打率1割4分9厘。登録名変更で流れを変えるのもアリだったが「ファンの方にたくさん応募していただいたので」と原点を大事にした。

 「同じチームに『岡田』ばっかりいたら、ややこしいやろ。募集したらエエんちゃうか?」。09年11月。同姓で就任したばかりの岡田彰布監督が発案した。「なにわのゴジラ」に代わる愛称を公募。7000通以上の中から自身で選んだのが「T―岡田」だった。

 本名「貴弘」と最強恐竜「ティラノサウルス」から「T」を取った新登録名。「それで今の自分ができたというのもあります」と10年にはいきなり本塁打王(33本)に輝いた。12年まで3年間、オリックスを率いたのが岡田監督。チームの野手最年長となった今も感謝する師の一人だった。

 チャンスで力み、凡打したあるオープン戦。「ホームランを狙わずに外野フライで1点でエエんよ」と状況に応じた打撃を教わった。「叱られたことの方が…」と尻を叩かれる毎日だったが、当時西武の守護神だった涌井から14球粘り、9回に同点二塁打。「ああいう打撃を続ければエエんよ」と翌日の新聞で知った褒め言葉は、成長の糧になった。

 厳しく指導してくれた恩人は再び、阪神の監督として現場に戻ってきた。一塁でも、吉田正が抜けた左翼でも、DHでも、定位置を取り返し、3年連続の「アレ」に貢献することが恩返し。ベテランが心を熱く燃やしている。(長田 亨)

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