オリックス・中嶋監督「まだまだ甘い」今季初の単独首位浮上も拙守引き締め

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2022.9.11(日) 06:44

オリックス・中嶋聡監督[写真=Rinco]

○ オリックス 5 ― 2 ソフトバンク ●
<21回戦・京セラD大阪>

 オリックスがゲーム差0で迎えたソフトバンクとの首位攻防戦を制し、今季129試合目にして初の単独首位に浮上した。

 打線は1-1で迎えた3回に主砲の吉田正尚が15号勝ち越しソロを放つと、2-1で迎えた4回にはドラ4ルーキーの渡部遼人がプロ初安打となる2点適時打を放ちリード拡大。この日から復帰した杉本裕太郎も2安打を放つなど10安打5得点でエースを援護した。

 投げては先発の山本由伸が初回に味方の失策絡みで失点したものの、その後は打線が奪ったリードを守って7回4安打2失点(自責1)と貫禄のピッチング。終盤2回を阿部翔太、ジェイコブ・ワゲスパックが無失点リレーで締めくくり、山本はリーグ単独トップを独走する13勝目(5敗)を手にした。

 リーグチャンピオンとして臨んだ今季は投打の歯車が噛み合わず、なかなか波に乗り切れなかったが、最大11.5あったゲーム差をひっくり返しての単独首位浮上。シーズン最終盤へきて前年覇者の底力を見せつつある。

 山本は「初回に先制点を許してしまいましたが、そこからなんとか立て直して投げられたところは良かったと思います。7回の失投を捉えられてしまった事は反省点ですし、もっともっといいボールを投げられる確率を上げていけるようにしていきたいです」と、7回に今宮健太へソロ本塁打を許したことを悔やんでいたが、「試合前から凄く調子が良かったので、初回失点してしまいましたけど、最少失点で逆転を信じて投げたので、いい結果になって凄く良かったです」と安堵の表情で頷いた。

 中嶋聡監督は「勝ちましたけどミスですかね。まだまだ甘いと思います」と、初回の失点につながった若月健矢のバント処理悪送球に苦言。「ああいうミスがあったりして。そういう点では全然ダメですね。大事なゲームというのはみんなわかってると思うんですけど、中途半端なプレーというのがいちばんダメだと思う。そういうところはもっとやっていきたい」と引き締めた。

 ようやく単独首位に立ったものの、ソフトバンクと西武も1ゲーム差で追いかける大混戦。「今日みたいなミスをしなかったら、自分たちの野球が出来たら、まだまだ積み重ねていけると思う」と指揮官が口にした通り、昨年の経験も糧に白星を積み重ねていきたい。

取材・文=どら増田


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