4連敗 → 2連勝で首位と再び5差の5位・ロッテ 勝ち続けた先に明るい未来

ベースボールキング

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2022.9.9(金) 11:08

ロッテナイン (C) Kyodo News

○ ロッテ 10 - 2 日本ハム ●
<17回戦・ZOZOマリン>

 ロッテが2-2の8回に8点を奪い、最下位・日本ハムに10-2で勝利。ソフトバンク、西武といった上位球団が敗れたため、再び5位ながら首位とのゲーム差が5に縮まった。ちなみに1週間前の1日(木)のソフトバンク戦終了時点での首位とのゲーム差が5、ロッテは2日のオリックス戦から6日の西武戦にかけて4連敗はあったが、上位チームも決め手を欠いている状況で、1週間前と変わらない首位とのゲーム差に戻った。

 8日の日本ハム戦の話をすると、先発・メネズの前に5回ノーヒットと抑え込まれたが、メネズがマウンドを降りた6回に先頭の松川虎生が2番手・吉田輝星からライト前に運び、茶谷健太が送って、二死後、髙部瑛斗が代わった河野竜生からレフト前に適時打を放ち先制。

 6回終了時点で球数が91球だった先発・美馬学は1-0となった7回もマウンドに上がり、松本剛を二飛、木村文紀、清宮幸太郎を連続三振で終えた。7回裏に松川の犠飛で1点を追加し、8回はゲレーロがマウンドにあがる。

 ゲレーロは先頭の今川優馬に死球を与えるなど制球が安定せず2点を失い、二死満塁で唐川侑己が登板。その唐川は木村をカットボールで空振り三振に仕留め、ピンチを脱した。

 その裏、中村奨吾の第11号2ランで勝ち越すと、岡大海、角中勝也、荻野、髙部にも適時打が飛び出し、この回一挙8点を奪った。10-2と大量リードでありながらも9回はオスナが登板し無失点に抑え、試合を締めた。

◆ 1つ先の塁を狙った走塁

 リーグ優勝を目指す上で、残り試合で最下位・日本ハムに取りこぼすことと上位進出が難しくなる中、一時同点に追いつかれたとはいえ勝てたことに意味がある。

 8日の試合でいえば、先発・美馬が7回を投げたこと、2-2の8回に満塁のピンチで登板した唐川が逆転を許さなかったこと、その裏、中村の勝ち越し2ランが飛び出した後、二死走者なしから攻撃の手を緩めることなく6点を奪ったことは大きかった。

 走塁でいえば外野への浅い当たりで二塁から生還する場面が多く、6回に髙部のレフト前の当たりで二塁から生還した松川、8回に岡の前進守備のセンター前に落ちる安打で二塁走者の小川が一気にホームイン、さらに髙部のレフト前の当たりで三塁走者に続き二塁から和田も還ってきた。“1つ先の塁”を狙うマリーンズらしい走塁、そして攻撃が見られた。

 2試合だけでは判断できないが打線は7日の西武戦が7点、8日の日本ハム戦も10点取っており、上向き気味。投手陣に関しては先発が試合を作れば、ゲレーロが8日の日本ハム戦で2点を失ってしまったものの、リリーフ陣は益田直也、唐川、西野勇士、東條大樹、オスナがおり、さらには先発の状態が悪ければ岩下大輝をロングで起用して試合を立て直すこともできる。投打が噛み合えば大型連勝も十分可能だ。


◆ 超大型連勝を!

 60勝63敗1分と借金生活ではあるが、首位と5ゲーム差で超大型連勝をすれば、逆転優勝の可能性が少しばかり見えてきた。上位との直接対決を制して上を目指していきたいところ。ソフトバンクと5試合残っているが、西武は1試合、楽天が2試合、オリックスが3試合と少ない。その一方で、最下位・日本ハムとは8試合も残されている。これまでの流れを踏まえれば、日本ハム戦は絶対に勝たなければいけないというプレッシャーから日本ハム先発陣に抑え込まれそうな雰囲気もある。

 今年に入ってから何百回も言ってきたが、近年のロッテは好不調の波が大きく、連勝していても突如連敗、その逆もありこの先の戦いが全く読めない。残り19試合、目の前の試合に勝利を積み重ねた先に、明るい未来が待っている。勝ち続けるしかない。

文=岩下雄太

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