ロッテ、“生え抜きスタメン”で若手が躍動!髙部3安打、山口2打点、小川プロ初本塁打…

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2022.8.26(金) 10:40

ロッテ 山口航輝

○ ロッテ 6x - 5 西武 ●
<22回戦・ZOZOマリン>

 前日、福田秀平のガッツ溢れるプレーをきっかけに流れを呼び込み勝利したロッテが、4点ビハインドを跳ね返し6-5のサヨナラ勝ち。

 序盤は苦しい展開だった。今季初先発した鈴木昭汰が初回いきなり外崎修汰に先頭打者本塁打を浴びるなど、ロッテは5回終了時点で0-4、開幕からの打線の状況を考えればかなり苦しい展開になると予想された。

 6回に今季初登板となった岩下大輝が1イニングを完璧に抑えると、その裏、小川龍成のプロ初本塁打、山口航輝の適時打で2点を返す。岩下は2イニング目となった7回もゼロで切り抜け、7回裏に二死走者なしから佐藤都志也の一発で1点差に。追い上げムードが高まったなかで8回に登板したゲレーロが栗山巧に被弾。再び流れが西武にいくかと思われたが、その裏に山口のラッキーな適時内野安打、井上晴哉の犠飛で同点に追いついた。

 5-5の9回はオスナが1番から始まる西武打線を三者凡退に打ち取り、9回裏に途中出場の三木亮の適時内野安打でサヨナラ勝ちを収めた。

 “昨季”は先発投手が早いイニングで降板したあとリリーフ陣が試合を立て直し、試合終盤に逆転し勝利するということが何度もあったが、久々にロッテらしい粘り強い勝ち方だった。


◆ 生え抜き打線

 “生え抜き打線”で挑んだ25日の試合、先発・松本航を打ち崩せなかったことを考えれば、機能したとは大きな声では言えないが、得点に結びつけたのが“生え抜き”の選手たちだったことは間違いない。

 特に活躍が目立ったのが、近年プロ入りした若手選手たち。プロ3年目の今季レギュラーを掴みリーグトップの盗塁数を誇る髙部瑛斗は、『2番・中堅』で出場し3安打。3-5の8回は先頭打者で左安、5-5の9回一死走者なしの場面で左中間を破る三塁打を放ちチャンスメイクし、得点に繋げた。

 『4番・指名打者』で出場した18年ドラフト4位の山口航輝は1-4の6回にセンター前に適時打を放つと、3-5の8回にはセカンドへの適時内野安打と2打点を挙げた。『8番・捕手』で出場した19年ドラフト2位の佐藤都志也は2-4の7回二死走者なしからシーズン自己最多となる第7号ソロを放った。

 『9番・遊撃』で出場した小川は0-2の3回の第1打席、初球で送りバントを決めると、0-4の6回無死走者なしの第2打席ではライトへプロ第1号ソロ。8回の満塁の好機で左飛に倒れたが、トータルで見れば良い働きだった。

 ロッテが“常勝軍団”、“黄金時代”を築くためには、ドラフトで獲得した若い選手たちの台頭は必要不可欠。特に野手は投手に比べると、若い選手でレギュラーと呼べる選手は現時点で髙部しかいない。昨季から言っていることだが、若手選手には単発的な活躍ではなく“継続的”に結果を残しポジションを奪いとってほしい。

 話を再びチームに戻すと、24日の西武戦で超ファインプレーを魅せた福田秀平は25日に球団から「左肩関節前方脱臼」と診断を受けたと発表があったなかで、しっかりと勝てたことは大きな意味がある。現状では優勝争い、CS争いから大きく引き離されているが、残り20試合、10試合になったとき再び上位争いに食い込めるよう今は勝ち続けたい。

【25日の西武戦のロッテスタメン】
1(左)荻野 貴司 09年D1位(社会人)
2(中)髙部 瑛斗 19年D3位(大学)
3(二)中村 奨吾 14年D1位(大学)
4(指)山口 航輝 18年D4位(高校)
5(三)安田 尚憲 17年D1位(高校)
6(一)井上 晴哉 13年D5位(社会人)
7(右)菅野 剛士 17年D4位(社会人)
8(捕)佐藤都志也 19年D2位(大学)
9(遊)小川 龍成 20年D3位(大学)

文=岩下雄太

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