交流戦終了時点でAクラスのチームは最終順位もAクラス? 過去5年間の結果を振り返る

パ・リーグ インサイト 望月遼太

交流戦MVPに選ばれた埼玉西武・長谷川信哉選手【写真:球団提供】
交流戦MVPに選ばれた埼玉西武・長谷川信哉選手【写真:球団提供】

交流戦期間の成績の重要性を、昨季の福岡ソフトバンクが雄弁に物語っている

 2026年の「日本生命セ・パ交流戦」は、埼玉西武の優勝で幕を下ろした。直近の例を振り返れば、2025年に交流戦で優勝を飾った福岡ソフトバンクは、リーグ戦再開後も好調を維持し、最終的に逆転優勝を果たした。こうした事例が交流戦の重要性を物語っているが、交流戦が終了した時点での成績と最終順位には、実際どの程度の相関があったのだろうか。

 今回は、2021年以降の直近5年間における交流戦終了時のパ・リーグ各球団の順位と、各シーズンの最終成績をそれぞれ確認。交流戦が終了した時点でAクラスに入っていた球団の成績を中心に、実際の結果から見えてくる傾向について考えていきたい。

2021年

2021年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM
2021年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM

 交流戦終了時に首位に立っていた東北楽天は後半戦でやや調子を崩したが、最終的には3位とAクラスの座を守り抜いた。一方、交流戦終了時は2位とリーグ連覇を射程圏内に捉えていた福岡ソフトバンクはその後苦戦し、Bクラスの4位であった。

 交流戦終了時に3位だったオリックスはその後着実に順位を上げていき、千葉ロッテとの熾烈な優勝争いを制して25年ぶりとなるリーグ優勝を達成。交流戦終了時にAクラスに入っていた3チームのうち2チームが、最終順位でもAクラスの座を維持する結果となった。

2022年

2022年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM
2022年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM

 東北楽天は前年に続いて交流戦が終わった段階では首位だったが、前年とは異なりその後は大きく成績を落として4位に沈んだ。それとは正反対に、前年と同様に交流戦終了時は2位だった福岡ソフトバンクは同じ轍を踏むことなく、最終的には首位とゲーム差なしの2位と好成績を残した。

 交流戦が終わった時点で3位となっていた埼玉西武もシーズン最終盤まで優勝争いを演じ、最終順位も3位とAクラスを堅持。3チーム中2チームがAクラス入りしただけでなく、両チームがシーズンの佳境まで優勝を争った点も特筆に値するシーズンだったと言えよう。

2023年

2023年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM
2023年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM

 交流戦終了時にリーグ1位だったオリックスはその後も首位を快走し、トップの座を譲ることなくリーグ3連覇の偉業を達成。ともに交流戦終了時にAクラスに位置していた福岡ソフトバンクと千葉ロッテも、シーズン最終戦までもつれたAクラス争いを勝ち抜いて3位以内の椅子を守っている。

 すなわち、交流戦終了時点でAクラスに入っていた3球団が、いずれも最終順位においてもAクラス入りを果たしたということになる。また、2位の千葉ロッテと3位の福岡ソフトバンクの順位は交流戦後に入れ替わったものの、両チーム間のゲーム差は0と非常に僅差の争いとなっていた。

2024年

2024年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM
2024年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM

 交流戦終了時点でリーグ首位だった福岡ソフトバンクはそのまま安定した戦いを続け、危なげなく4年ぶりとなるV奪還を果たした。交流戦終了時に2位だった千葉ロッテは夏場以降に調子を落としたものの、最終的には3位と踏ん張りを見せてAクラスの座を維持している。

 交流戦終了時に3位だった北海道日本ハムはそこからさらに状態を上げていき、最終的に1つ順位を上げて2位でフィニッシュ。交流戦終了時にAクラスだった3チームが全て最終順位でもAクラスに入り、2位と3位の順位のみが入れ替わるという、奇しくも前年と全く同じ結果となっている。

2025年

2025年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM
2025年 交流戦終了時成績と最終成績 ©PLM

 交流戦終了時に首位だった北海道日本ハムはシーズン最終盤まで優勝の可能性を残す戦いぶりを見せ、惜しくも優勝は逃したものの2年連続となる2位に入った。また、交流戦終了時は2位だったオリックスはその後やや苦戦したが、最終的には3位と監督交代初年度から一定以上の成果を残している。

 福岡ソフトバンクは交流戦期間中に調子を取り戻して3位まで順位を上げ、リーグ戦再開後も首位を猛追。北海道日本ハムとの熾烈なマッチレースを制し、2年連続のリーグ優勝を飾っている。過去2シーズンに比べてAクラス内での順位の変化は大きかったが、交流戦終了時にAクラスだった全てのチームがそのままAクラスの座を守るのは3年連続となった。

今季も直近5シーズンと同じ傾向が続くのか、今後の各球団の成績に要注目だ

 以上のように、直近5年間において交流戦終了時にAクラスに入っていた15チームのうち、実に13チームが最終順位でもAクラスに入っていた。さらに、2023年以降の直近3シーズンにおいては、いずれも交流戦終了時にAクラスだったチームが全て、シーズン最終成績でもAクラスの座を維持している。

 その一方で、交流戦終了時に首位だったチームがそのまま優勝を果たしたケースは5年間で2度のみと、Aクラス内である程度の順位変動が起こるケースは多かった。他方で、2021年と2022年のオリックス、2025年の福岡ソフトバンクはいずれもシーズン序盤に苦戦を強いられたものの、後半戦において大きく調子を上げ、逆転優勝を勝ち取っている。

 とりわけ、2022年のオリックスはシーズンを通じて首位に立った日数がわずか3日という短さながら、シーズン最終戦において劇的なかたちで優勝を飾っている。その前年にあたる2021年にも、交流戦終了時に4位だった千葉ロッテが一時は優勝マジックを点灯させるほどの追い上げを見せており、シーズン後半に爆発的な強さを見せたチームも存在していた。

 今季も過去3シーズンと同様に、交流戦終了時にAクラスに入っていたチームが最終的にAクラスの座を守るのか。それとも、2021年の千葉ロッテや2022年のオリックスのようにリーグ戦再開後に猛追を見せ、上位へと食い込むチームが現れるか。直近5年間にわたって続いている傾向が継続するかどうかに、今後もぜひ注目してみてはいかがだろうか。

文・望月遼太

記事提供:パ・リーグ インサイト

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