【台湾プロ野球だより】古林睿煬、シーズンMVPを置き土産に「台南から世界へ」

2025.1.30(木) 12:00 駒田英(パ・リーグ インサイト)
シーズンMVPに輝いた古林睿煬(統一)。台湾人投手18年ぶりの受賞を置き土産に、日本球界に挑戦する。会場には、おばあちゃんも駆けつけ祝福した ©CPBL

 今回は、2024年の台湾プロ野球の年間表彰式と、古林睿煬の北海道日本ハムファイターズ入団に関する話題をお届けしよう。

台湾人投手では18年ぶり、シーズンMVP受賞の古林睿煬は涙のスピーチ

 台湾シリーズ終了後の2024年11月4日、台北市内のホテルで年間表彰式が開催された。投打各タイトル、すでに発表されていたベストナイン、ゴールデングラブ賞などの表彰と共に、カムバック賞、最大成長賞、新人王、年間MVPの発表が行われた。
 
 カムバック賞には、今年3月、40歳を迎える楽天モンキーズの林智平が輝いた。2023年、4試合出場のみに終わった林智平は、2024年シーズンは54試合に出場し、打率.331をマーク。ヒット49本中、二塁打がキャリアハイに近い14本と、「不惑」直前にしてモデルチェンジ。プレーオフでは3試合連続で先発出場を果たした。
 著しい成長をみせたプレーヤーに送られる「最大成長賞」は、セーブ王に輝いた陳柏豪(楽天)が受賞した。FA移籍した陳俊秀(中信兄弟)の人的補償で移籍も、抑え不在に頭を悩ましていた古久保健二監督がクローザーに抜擢すると、52試合に登板し29セーブをマーク。キャリアハイの成績を挙げ、チームメイトの荘昕諺(楽天)、曽頌恩(中信兄弟)のプレミア12代表2人を大きく上回り、「最大成長賞」をつかんだ。高卒2年目から一軍ブルペン入りも、近年は一軍登板数が減り、2023年の冬はアジアウインターリーグでプレー、25人プロテクト枠から漏れていた25歳右腕の再起は、他チームのくすぶっている若手選手にも大きな刺激を与えた...

続きを読む

関連選手記事/PLAYER

関連チーム記事/TEAM