千葉ロッテのマイク・ボルシンガー投手の快進撃が止まらない。
5月4日から続く連勝記録はついに10連勝まで達し、交流戦でも3戦3勝。ここまで登板した13試合全てで5回以上を投げて3失点以内に抑え、計8球団から白星を挙げるなど、相手を問わずに先発の役目を果たし続けている。
球速は最速でも140キロ台中盤で、圧倒的な決め球があるわけではない。しかし、残している結果はまさに圧倒的だ。来日1年目のボルシンガー投手は、なぜこれほどまで連勝を伸ばすことができているのか。今回はいくつかのテーマに分けてボルシンガー投手の投球を分析し、その好成績の要因について探っていきたい。
①動く速球と効果的な変化球
ボルシンガー投手の直球は、カットボールのような軌道を描く独特の球筋で、バットの芯を外して凡打に打ち取るために適したボールとなっている。その速球と10キロ以上の球速差があり、縦に大きな変化を見せるナックルカーブ、同様の球速で縦と横に変化するスライダーを加えた3球種が投球の大部...
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