3年ぶりのリーグ優勝奪還を目指すも、リーグ3位と悔しい結果に終わった福岡ソフトバンク。本記事では今年も投手編、野手編に分け、福岡ソフトバンクの2023シーズンを振り返っていく。
チーム打撃成績はいずれもリーグ上位。失策の少なさも光る
今季はチーム打率が.248(リーグ2位)、本塁打数104(2位タイ)、得点数536(1位)。昨季の打率.255(1位)、本塁打数108(2位)、得点数555(1位)と比べると、数字自体は下がったものの、リーグ内で見ればハイレベルな打線だったといえる。長打率も.360(2位)、出塁率は.319(2位)だった。
加えて今季の福岡ソフトバンクは、失策数が52とリーグ最少。堅実な守備で投手陣を支えた。
移籍1年目の近藤健介がさらなる進化。全試合出場でチームの核に
今季の福岡ソフトバンク打線を振り返る上で外せないのが、近藤健介選手の活躍ぶりだ。昨季オフにFA移籍し、3月にはWBCで世界一に貢献。オフらしいオフのなかった近藤選手だが、開幕戦から打線に名を連ねる。
5月までは本来の打撃を発揮できなかったが、6月からは3カ月連続で月間OPSが1を超え、8月には自身2度目となる月間MVPを受賞。これまでは11本が最多だった本塁打数を大きく伸ばし、26本で自身初となる本塁打王のタイトルを手に入れる。それでいて打率も落とさず.303でリーグ2位、出塁率は.431とリーグ唯一の4割超え。109個もの四球を獲得し、球団の最多記録...