山本由伸が史上初の2年連続投手4冠。山崎颯一郎、宇田川優希、本田仁海らが台頭【オリックス・バファローズ2022:投手編】

2023.1.3(火) 08:00 パ・リーグ インサイト
BUFFALOES Season Review 2022(C)PLM

 劇的なリーグ優勝、そして勢いそのままに東京ヤクルトとの「SMBC日本シリーズ2022」を制し、26年ぶりの日本一を果たしたオリックス。しかし、その道のりは決して楽なものではなかった。
 前年のリーグ覇者として迎えた今季、他球団からの厳しいマークを受けた。主力の相次ぐ離脱も重なってシーズン序盤は不振に陥り、前半戦を5位で折り返す。しかし後半戦に入り、山本由伸投手が圧倒的な活躍を見せると、さらに若手剛腕投手陣の台頭もあって完全復調。怒涛の勢いで福岡ソフトバンクを追い上げると、史上初のレギュラーシーズン最終日に逆転優勝を果たしたのだ。

今季も絶対的エースとして君臨。2年連続の投手4冠を果たした山本由伸

 オリックスの心臓といっても過言ではない、球界最強投手であるこの男なくして今季のオリックスは語れないだろう。チーム「10」連敗中と鬼門であった開幕戦を8回無失点の快投で勝利に導くと、4月は防御率1.55をマークする。その後も6月に防御率0.56という驚異的な数字を残し、通算6度目の月間MVPを記録するなど圧倒的なパフォーマンスを披露。7月に防御率3.14と一時調子を落とすも、チーム状態が上向き始めたシーズン終盤には、毎試合のように快刀乱麻の投球を展開した。9月は4勝0敗、防御率1.38と圧巻の勝負強さを見せ今季2度目・通算7度目の月間MVPを獲得。
 最終的に2年連続リーグ最多の15勝、205奪三振で3年連続の最多奪三振、防御率1.68で2年連続3度目となる最優秀防御率を受賞、さらに勝率.750で2年連続の最高勝率をマークし、2年連続の投手4冠を達成するなど今年も記録詰めのシーズンとなった。2年連続のシーズンMVPも受賞した今季は、まさにチームの大黒柱として活躍した1年間であった。

左腕3本柱の堅実な活躍も光る

 山本投手以外の先発陣たちも見事な活躍を見せた。まず右腕では、山岡泰輔投手が安定した投球を披露。7月19日の北海道日本ハム戦終了時点で防御率1.75でリーグトップの防御率を誇り、援護に恵まれず勝ち星こそ伸びなかったものの、防御率2.60(規定投球回未到達)と自己最高の成...

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