中京大中京高時代は捕れる捕手がいなかったため“封印”
左打席に立った稲葉篤紀GMが思わず声を上げた。「魔球やな」。北海道日本ハムのドラフト5位・畔柳亨丞投手がタピックスタジアム名護で行われた2軍練習でブルペン入り。後ろからは休日返上で訪れた新庄剛志監督が見守る“W御前投球”で見せたのは、無回転で揺れながら落ちるナックルフォークだった。
中京大中京高時代は捕手が捕れなかったため封印していた、まさしく“魔球”。フォークと同じ握りだが「リリースのところを置いてくるイメージで投げたら無回転になった」と畔柳は説明する。プロでもなかなか操る投手はいないため「1つの自分の武器として、伸ばしていけたらいいと思います」とはにかんだ。
そんな畔柳を絶賛したのが、高校の先輩にもあたる稲葉GMだ。名球会入りを果たしているレジェンドは「揺れてましたね、かなり揺れてました。僕も見たことないようなおもしろい球です。ブルペン捕手も捕りにくそうだった」と驚愕。「昔、小宮山さんとかシェイクを投げていてどこにいくか分からなかった。それの速いのだったので、おもしろい球じゃないかなと思います」と大きな期待...