佐々木朗希を覚醒させた女房役。千葉ロッテの捕手事情に見る、加藤匠馬の活躍理由とは

2021.12.13(月) 18:00 パ・リーグ インサイト
千葉ロッテマリーンズ・加藤匠馬選手(C)パーソル パ・リーグTV

2名の若手投手が飛躍する触媒となり、チームの勝率も向上させた

 2020年から2年連続で2位に入り、今季は最終盤まで優勝争いを繰り広げた千葉ロッテ。チームの好成績を支えている理由の一つとして、シーズン途中のトレードが成功している点が挙げられる。昨季は澤村拓一投手、今季は国吉佑樹投手と、2年続けて途中入団の投手がセットアッパーに定着し、防御率1点台の快投を披露。それに加えて、今季は加藤匠馬選手の加入も、チームにとって重要なファクターとなっていた。
 以前取り上げた、佐々木朗希投手の記事小島和哉投手の記事に示されている通り、この2投手は加藤選手とバッテリーを組むようになってから、大きく成績を向上させている。また、加藤選手が先発出場した試合のチーム成績は23勝17敗6分の勝率.575と、チーム全体の勝率(.540)を上回る数字に。一時は先発出場時の勝率が.700を超えた時期もあるなど、加藤選手の存在は、後半戦にチームを勢いづかせる要素の一つとなった。
 ただ、加藤選手は移籍後だけで2本塁打を放ったものの、打率は.095と低調で、打撃面での貢献度は低かった。それでも加藤選手が起用された理由と、その強みが生きた理由はどこにあったのか。今回は、千葉ロッテの捕手事情全体を紐解くことで、加藤選手が活躍した理由について考えていきたい。

田村選手の故障離脱に伴い、多くの捕手が起用されたが……

 まず、今季の千葉ロッテで一軍出場した捕手登録の選手と、その打撃成績を紹介しよう。

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