千葉ロッテ・大嶺祐太が故郷でキャンプを行う意義を探した10年間

2017.2.1(水) 00:00 パ・リーグ インサイト マリーンズ球団広報 梶原紀章

青い海と穏やかな波がベランダ越しから見える。大嶺祐太投手は春季キャンプ前日の夕方、チーム宿舎の自室でゆっくりとした時間を過ごしていた。今年でプロ11年目。故郷・石垣島でのキャンプ開催は記念の10年目を迎える。いろいろな想い出を振り返った。楽しかったこと。辛かったこと。決して順風満帆ではない。むしろ紆余曲折な日々。それでも、いつもこの故郷の海が励ましてくれた。
「プロ入りしてから無性に故郷の海が恋しくなることがありました。たまに漠然と海が見たくなる。友達に会いたいとかそういう恋しさはなかったのですが、海を見たくなる。海を見ると安心するんです。シーズン中に、沖縄に海を見に行きたいなあと思うことがありました」
海と一緒に育ってきた。小学4年で本格的に野球を始めるまでは夏になると海に行っていた。祖父の船に乗って、漁についていくことも多かった。泳いで、潜って魚の通り道に網を仕掛ける。その時は、魚はいない。本当にこれで釣れるのだろうか?子供の時、不思議で仕方がなかったが、祖父はいつも悠然と構えていた。日が暮れて網を引き揚げてみる。すると網一杯に魚が入っている。初めて目にした時の興奮と、祖父への尊敬の想いは今...

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