「脱力」でキレを増しリリーフで安定感抜群 千葉ロッテ佐々木千隼が覚醒した理由

2021.8.20(金) 17:14 Full-Count
千葉ロッテ・佐々木千隼※写真提供:Full-Count(写真提供:千葉ロッテマリーンズ)

大卒5年目、本格的に中継ぎに転向しフル回転

「このままでは終われない」と意気込んだシーズン。5年目を迎えた千葉ロッテの佐々木千隼投手は32試合に登板し4勝0敗13ホールド、防御率1.03(8月17日現在)の成績を残し、初の球宴にも出場するなど、絶対的なリリーフとしてチームからの信頼をつかみ取った。「離脱することもなく、非常に充実したシーズンを送れているかなと思います」。時間をかけ、言葉を選びながら、飛躍の前半戦を振り返った。
 2016年のドラフト会議で、1位の再指名としては史上初となる5球団競合。1年目は開幕ローテ入りを果たし、15試合登板で4勝を挙げたが、その後は怪我に苦しみ、結果を残せなかった。ドラ1の肩書を背負い、周囲からの期待を受けるのにも苦労。自身も想像していなかった度重なる怪我に苦しみながら、4年間もがいてきた。
 昨季から投球時の「脱力」に取り組んできた。昨年春に肩を痛めたのをきっかけに、力を抜いて投げ始めると肩が動くようになったという。プロ入団時から比べると、テークバックまでの時間をかなり大きく取るようになった。投球時にはグラブでタイミングを取り、足をゆったりと上げる。よく脱力のイメージを「ゼロから100」と表現する投手もいるが、佐々木千は“ずっとゼロ”のイメージを...

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