名門・横浜高校出身者は、現在のパ・リーグにも多く在籍している
2020年、松坂大輔投手が14年ぶりに埼玉西武ライオンズのユニフォームに袖を通した。松坂投手は今年の9月で40歳を迎える大ベテランだが、昨季悩まされた故障を乗り越え、着々と実戦登板を重ねている。NPBで日本一、MLBで世界一、そしてWBCでの2度の優勝を主戦投手として勝ち取った豊富な経験は、若手の投手たちにとってはまさに生きた教材となることだろう。
松坂投手といえば、横浜高校のエースとして、明治神宮野球大会、春のセンバツ、夏の甲子園、秋の国体を同一年度に全て制し、高校野球史上唯一となる「高校四冠」の偉業を1998年に達成した人物でもある。松坂投手は同年に夏の甲子園の決勝でノーヒットノーランを達成するという離れ業も演じ、「平成の怪物」と称された。松坂投手が高校時代に見せた投球は、後に披露する華々しい活躍の第一歩と呼べるものだった。
その横浜高校は、高校野球の強豪というだけでなく、プロ野球で活躍する選手を多く輩出してきたという歴史も持つ。愛甲猛氏、高橋建氏、多村仁志氏、小池正晃氏、阿部真宏氏といった、所属チームの主力として活躍した選手たちに加え、鈴木尚典氏、横山道哉氏、成瀬善久投手、筒香嘉智選手のようなタイトルホルダーも輩出。NPBへの人材供給の面においても、高校球界で屈指の名門と呼んで差支えな...