先発完投の減少は、リリーフ投手の重要性の上昇にもつながっている
投手分業制が完全に確立された現代野球において、リリーフ投手の重要性は年を経るごとに高まりつつある。2019年シーズンにおいて先発投手が完投した試合は、パ・リーグの6球団全てを合わせても19試合のみ。先発完投が少なくなったということは、それだけリリーフ投手の出番が増えることにもつながる。とりわけ、試合を締めくくる抑え投手は、セーブシチュエーションを迎えた場面の大半で登板することが常となっている。
試合の成否を決める最終回のマウンドに立ち続けることは、メンタル的にも非常に大きな負担がかかることは想像に難くない。そこに勤続疲労も重なり、長年にわたってストッパーを務めることのできる選手は決して多くはない。その役割の難しさは、「日米通算250セーブ以上」という名球会入りの条件を満たしたクローザーが、2019年終了時点でわずか3名しかいないという事実にも表れているであろう。
今回は、2015年から2019年の直近5年間において、通算で記録したセーブ数が多かった投手たちをランキング形式で紹介。各投手の5年間の奮闘ぶりを辿りながら、クローザーという役割の難しさについて、今一度考えていきたい。
若き守護神をわずかな差で上回ってトップに立ったのは……
過去5年間における、パ・リーグのセーブ数トップ5に入った投手は...
続きを読む