埼玉西武ライオンズには欠かせないムードメーカーの2人がいる。岡田雅利選手と熊代聖人選手だ。岡田選手は強気のリードで投手を引っ張るキャッチャーで、熊代選手は内外野から捕手までこなすマルチな守備職人だ。
彼らは持ち前の明るさでチームを盛り上げる。トークショーに出れば、最前線でファンを楽しませる。しかし試合になると表情は真剣そのものだ。ベンチスタートでも一球一球をじっと見つめ、手をたたき、声を出す。ベンチに戻る仲間を迎え、来たるべき出番に備える。試合に出れば、全力でプレーする。自分の役割を真摯に見つめている彼らのチームへの思いとは。
チームをまとめる「訓示」。ベンチにいる若い選手への思いも
2019年シーズン、埼玉西武はパ・リーグ2連覇を達成した。オフにキャプテン・浅村栄斗選手、炭谷銀仁朗選手、菊池雄星投手が移籍。「戦力ダウン」は誰から見ても明らかだった。それでも、「開幕当初からチームのまとまりはあった」と熊代選手は言う。
熊代選手「スタートダッシュって意味ではあまり良くなかったかもしれないですけど、みんなの勝ちたい、勝ちたいって気持ちが強かったので、その表れかなと。ライオンズはレギュラー陣一人ひとりがすごい。みんなが引っ張っていたような感じかなと...