施設として不十分だった球団初年度のキャンプ
NPBで最も新しいチーム、東北楽天ゴールデンイーグルスは2005年2月、沖縄県久米島町の久米島町営仲里野球場でキャンプインした。
プロ野球の春季キャンプは当時から、少なくとも数千人規模が収容できるメイングラウンドと、内野守備練習ができる屋内練習場、ブルペン、サブグラウンドがあるのが前提だったが、仲里野球場は常設のスタンドやバックスクリーン、スコアボードがなかった。また、屋内練習場は普通の体育館であり、更衣室もなく選手は仮設のコンテナなどで着替えをすることになった。
しかも1、2軍合同だったため、狭い施設に70人の選手がひしめくこととなった。立地は観光地として有名なイーフビーチの近くであり、周囲にはリゾートホテルがあったが、当時の田尾安志監督以下、草創期の指導者は設備が整っていないことに愕然と...