
◆パ・リーグ オリックス6―1ロッテ(5日・京セラドーム大阪)
オリックスのショーン・ジェリー投手が、苦しみながら「来日初&日米最長身勝利」をつかんだ。「グレードAと言える球が一つもなかった」と打ち明けたのは、キッズと掛け合ったヒーローインタビューを終えた後。5登板目で自己最長の7回を無失点で粘り、「本当にしんどかったです」と、213センチの長身を折り曲げた。
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ジェリーの心は折れなかった。開幕から4試合に先発し、全試合で6回以上を自責3以内のクオリティースタートをクリア。防御率1・50と奮闘しても、合計の援護点はわずか「3」と恵まれなかった。「シーズンは長いから、こういうこともあるよ」と、優しく声をかけてくれたのは九里。広島時代の24年に開幕から7試合で4敗と、同じような経験をした一人だった。
4月の札幌遠征では、寺西を含めた先発の3人だけで前日移動した。新千歳空港からの移動も一緒。「狭いだろうから」とジャンボタクシーを探して回り、手配してくれた。186センチの寺西が助手席、188センチの九里は3列シートの最後部。「ゆったり座っていいからね」と、運転席後ろの“上座”を譲ってくれた。
5度目の挑戦でつかんだ初勝利。「打線も守備も、みんなでいいプレーができた。みんなで取った一勝だと思っている。うれしいです」と言ったのも、素直な気持ちだったに違いない。(長田 亨)